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外見では分かりにくい「内部障害」
理解と支援を普通のことに

 電車やバスなど公共の乗り物の中で、赤地に白抜きのハートと十字マークの札を下げている人を見たことはないだろうか。これは体の内部に障害を抱える「内部障害」の人が持つ「ヘルプマーク」で、周囲からの援助や配慮が必要な人であることを表している。日本福祉教育専門学校(東京都新宿区)の陶山哲夫校長は「内部障害は外見からは分かりづらいので、その場に応じて声を掛け、配慮や支援をしてあげてください」と話す。

内部障害がある人が持つ「ヘルプマーク」

 ▽全国で約124万人

 内部障害には、心臓機能障害、呼吸器機能障害、腎臓機能障害、ぼうこう・直腸機能障害、小腸機能障害、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害、肝臓機能障害―の7種があり、障害の程度に応じて1~4級に分けられ、障害者手帳が交付されている。厚生労働省による2016年の調査では全国で約124万人の内部障害者がいるとされる。これは100人に1人の割合だ。

 このうち約59%と最も多いのが心臓機能障害だ。病気などで心臓のポンプ機能が低下し、ペースメーカーを胸に埋め込んでいることもある。次は腎臓機能障害で、約20%を占める。人工透析の患者も多い。人工肛門や人口ぼうこうを造設しているぼうこう・直腸機能障害や、肺機能が低下する呼吸器機能障害なども外見上は分からない障害だ。陶山校長は「周囲の理解が得られないことも多く、電車内で優先席に座っているとにらまれたり、人工肛門や人工ぼうこうのオストメイト対応のトイレが無かったりと、外出先で困ることが多々あります」と説明する。

 ▽マーク見たら声掛けを

 こうした人たちへの理解と支援を促すために考えられたのが、12年に東京都が制定したヘルプマークだ。人工関節や義足の使用など、内臓の病気以外の障害を持つ人も付けている。

 では実際にヘルプマークを見掛けたら、どのように対処すればいいのだろうか。東京都福祉保健局では3点を掲げている。第1に、電車やバスなどの公共交通機関では席を譲る。第2に、駅や商業施設では声を掛け、必要に応じた支援を行う。第3は、災害時には自力での避難が困難な場合があるので、安全に避難できるように誘導する。もし具体的な障害が分かれば、荷物を持ってあげる、エレベーターまで案内するなど、できる支援や配慮はたくさんある。

 ヘルプマークは、17年に経済産業省が定める「案内用図記号」に追加された。案内用図記号とは、文字によらず、目で見るだけで伝えたい情報が提供できる図形で、外国人にも分かりやすい。陶山校長は「誰もが将来、内部障害になるかもしれません。どんな配慮や支援が必要かを考えることが、内部障害の方への理解につながるのではないでしょうか」と話している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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