研究・論文

期待高まる「アビガン」 
新型コロナ治療薬

 ◇備蓄は200万人分

 菅谷医師も「PCR検査による診断後の投与が原則だが、現状では肺炎の兆候が診察で認められたり、胸部CT検査で画像に異常が認められたりした段階で、医師の判断で投与することも考えるべきだ」と言う。

 現在の日本で、欧米のような感染爆発が起きれば、すぐに医療崩壊することは目に見えている。早期に治療を始めることで、重症化やそれに伴う入院など医療機関への負担増大の抑制効果も期待できる。アビガンの使用開始の大きなメリットは、そこにあると菅谷医師は説明する。

 アビガンは日本で開発され、2014年に「新型または他の治療薬が無効な」インフルエンザに限って製造・販売が認められた。ただ、動物実験で胎児の死亡や奇形の子どもが生まれたことなどが報告されたため、国が備蓄として200万人分を保管している。国は副作用の大きさを懸念し、必要時にのみ医療機関に供給する、とされている。現在、一般医療機関での使用は規制されており、治療に使えないのが実情だ。(喜多壮太郎・鈴木豊)

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