治療・予防

それ、本当に口内炎?=治りづらいできもの―口腔扁平苔癬

 ◇口の中を清潔に

 治療の第一歩は口腔内を清潔に保つことだ。「痛みで歯が磨けないと口内に汚れがたまり、さらに痛みが増すといった負の連鎖が起こります」と二宮院長。歯磨きはもちろん、歯科医院での歯垢(しこう)の除去も必要だ。
 金属を取り換えることで劇的に改善するケースもあるという。「ただし、金属が使われていない人にも発症するので、金属だけが原因とは言えません」と、二宮院長はこの病気の難しさを語る。
 一般的な薬物治療ではステロイドの塗り薬と、炎症を抑えるうがい薬が処方される。効果が見られない場合は、保険適用外だが、円形脱毛症などに使われるセファランチンという薬を服用し、口腔内の新陳代謝を促す治療や、免疫抑制剤の軟こうで炎症を鎮めていく治療もある。再発を繰り返す場合もあり、がん化するという説もあるため、根気よく治療を続ける必要がある。
 二宮院長は「口腔扁平苔癬は視診と組織検査で診断がつく病気なので、口の中の炎症が治らない場合は、放置せず口腔外科を掲げている歯科医院や医療施設への受診を」と助言している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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