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危険な細菌性食中毒=生肉は要注意

 ◇抗生物質の使用で回復

 食中毒にかかったら、どうすればいいか。清水公一医師によると、脱水症状がひどい場合はまず水分を補給する。小さじ1杯の食塩を入れたスポーツドリンクを500ミリリットルほど飲用すると効果的だ。口から水分補給ができない場合は点滴で対応する。細菌性食中毒の治療は抗生物質を5日間服用することでほとんどが治まるという。治療薬としては、ニューキノロン(商品名クラビット)がよく使われている。下痢がひどいからといって、医療機関を受診する前市販の下痢止めは飲まない方がよい。下痢嘔吐の症状を軽くするためには整腸剤を服用する。通常2~3日で症状は軽減する。食事が取れるようになれば、冷たいものは避けて、消化が良い物を食べるように指導している。

 食中毒は通常、2日間ぐらいで症状が治まる。ただ、大腸菌とサルモネラは自然治癒することは少なく、しばしば重篤化する可能性があるので、食中毒の症状が出たら、速やかに医療機関を受診しよう。

 ◇サバやサンマの生食にも要注意

 アニサキスはサバやサンマなど、魚の内臓の表面や筋肉内に生息している寄生虫だ。24時間冷凍保存すると死滅するので、生きのいい魚の方が危ない。アニサキスは特にサバに多く、締めたサバにも潜んでいるという報告も相次いでいる。アニサキスは半透明の白色で体長は2~3cm。予防法としては生のサバを刺身として食べる時には、できるだけプロの調理人に頼むか、自分でおろすときはアニサキスがいないかどうか確認しながら調理する。

  アニサキスが体内に入ってしまったら、臓器の壁を突き抜けようとするため、激痛に襲われる。すぐに医療機関を受診し、内視鏡で取り出せばすぐに痛みは治まる。内視鏡よりも即効性はないが、場合によっては抗アレルギー剤の使用で死滅させる方法もある。(ソーシャライズ社提供)


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