女性アスリート健康支援委員会 月経の悩み、ありませんか
「中高生は無月経にならないのが一番」
来ないのは体のSOS、将来にも悪い影響
スポーツをがんばっている中高生の皆さん。これから部活で新しい運動を始めようと考えている皆さん。思春期の女子に特有の月経(生理)の悩みはありませんか。
産婦人科医で聖路加国際病院副院長の百枝幹雄先生は「一生懸命トレーニングをしたら、それに見合うだけ、食事をたくさん取って栄養管理をしないと、体のエネルギーが不足し、無月経になる恐れがあります」と注意します。
◇月経は体の成熟示すサイン
思春期の女子は、最初に胸がふくらみ始め、皮下脂肪が付いて、だんだんとふっくらした体になっていきます。
「個人差はありますが、平均で身長の成長ピークは11.2歳、初めての月経(初経)は12.4歳。基本的には、体に栄養が行き渡り、脂肪が蓄積(ちくせき)されて初めて、月経が来るようになります」(百枝先生)
皆さんも知っているように、月経には、妊娠のための排卵の仕組みが深く関わっています。女性としての体の成熟を示すサインです。
月経が安定して来る女子の場合、おなかの中では、脳からの指令を受けた卵巣から、ほぼ毎月1回の排卵期に卵子が飛び出しています。その卵子がタイミングよく、男性の精子と出合うと受精して、受精卵が誕生します。
排卵後2週間たっても妊娠が成立しないときには、子宮内膜は出血とともにはがれ落ち、体の外に出てきます。これが「月経」です。
ところが、成長のためにもきちんと食事を取らないといけない思春期、運動したら、その分だけもっと食べないと、体はエネルギー不足になります。そうなると、脳からの指令もどどこおり、排卵と月経のサイクルが乱れ、無月経になってしまう恐れがあり、健康にさまざまな悪影響が出てきます。
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(2019/04/13 07:00)