宮内昭 医師 (みやうちあきら)

隈病院

兵庫県神戸市中央区下山手通8-2-35

  • 甲状腺外科、内分泌外科
  • 院長

内分泌内科 外科

専門

甲状腺疾患、副甲状腺疾患、甲状腺がん、バセドウ病

宮内昭

40年以上にわたり甲状腺、副甲状腺疾患の診療・研究に専念してきた。特に甲状腺がんの診断と治療に取り組み、この手術に伴う反回神経麻痺に対する頸神経ワナ・反回神経吻合による反回神経再建をわが国で最初に考案し施行した。一旦切れた反回神経を直接吻合して再建しても、声帯を内転(閉じる)する神経と外転(開く)する神経の間に過誤再生(神経が再生するときにチャンネル間違い)が生じるので声帯の動きは回復しない。しかし、声帯は萎縮から回復し、発声時の声帯の緊張が改善するので、音声はほぼ正常近くまで回復する。頸神経ワナ・反回神経吻合での神経再建でも同様に声帯の動きは回復しないが音声は回復するのである。
一見、散発性と思われる甲状腺髄様がんの患者でも、RET遺伝子を調べると約17%の患者が実はこの遺伝子に変異がある遺伝性髄様がんであることを報告した。このような遺伝性髄様がんは甲状腺を全摘することが必要である。一方、RET遺伝子に変異がない真の非遺伝性髄様がんは、必ずしも甲状腺全摘は必要でないことを提唱し、118例の髄様がん症例における良好な手術成績を報告した。
髄様がんについては血中カルシトニン値のダブリングタイムが強い予後因子であることを1984年に世界で初めて報告した。20年以上を経てやっとこのことが認められ、アメリカ甲状腺学会の甲状腺髄様がん診療ガイドラインにも採用された。希な疾患ではあるが、急性化膿性甲状腺炎患者の大部分に一種の奇形である先天性の瘻孔(ろうこう・炎症などによって生じた穴)、下咽頭梨状窩瘻、が存在することを世界で初めて発見し、この瘻孔を摘出すると炎症の再発がなくなることを示した。この手術は繊細で難しい。最近、瘻孔の開口部を薬物で焼灼して瘻孔を閉塞させる化学焼灼療法を施行し、約80%の患者で瘻孔の閉塞に成功した。特殊な甲状腺がんの一種であるITET/CASTLEを世界で初めて発見し報告した。これは、甲状腺がんの特殊型であることがWHO分類においても承認された。また、最近は、超音波検査などにて多数の甲状腺微小がんが見つけられるようになったが、リスクの低い微小がんは手術をせず経過を見ることを世界に先駆けて提唱実践し、患者さんに喜ばれている。
最近、サイログロブリン・ダブリングタイムが乳頭がんの極めて強力な予後因子であることを見いだし、この知見を臨床に応用し始めた。「臨床における疑問解決に取り組んだ結果、患者さんの役に立ち診療に有用な治療が行えたと自負しています」(宮内医師)

医師プロフィール

1970年 大阪大学医学部卒業
1978年 医学博士
1979年 大阪大学医学部第二外科助手
1979~1980年 Wisconsin 大学留学
1981年 香川医科大学第二外科講師
1986年 同助教授
1998年 隈病院 副院長
2001年~同院 院長
1998~2000年 大阪大学医学部臨床教授
2006年~日本医科大学客員教授
2010年~Visiting Professor, University of Belgrade School of Medicine, Belgrade, Serbia
(更新日:2014年5月28日)

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