林伸和 医師 (はやしのぶかず)

虎の門病院

東京都港区虎ノ門2-2-2

  • 皮膚科
  • 部長

皮膚科

専門

ざ瘡、レーザー治療、創傷治癒

林伸和

ニキビ(尋常性ざ瘡)治療のスペシャリスト。長年に渡り、ニキビの臨床と研究に携わってきた。虎の門病院では、ニキビ治療に特化した「アクネ外来」を開設。悩めるニキビ患者の、専門治療にあたっている。ニキビの予防・治療に関する啓発活動を行うことを目的に2012年に発足した「ニキビ治療推進委員会」では委員長に就任。もっかマスコミ出演や講演活動も積極的に展開中。「たかがニキビ」と侮らず、しっかり診て、症状に応じて最適な処方や指導を行う、テーラーメイドのニキビ治療が信条だ。

診療内容

ニキビ患者は、2つの苦悩を抱えている。1つは、ニキビの症状。もう1つは、たとえ重症でも「青春のシンボル」と軽んじられ、そのつらさを理解してもらえないことだ。
ニキビは「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」という病名の、れっきとした皮膚病であるにもかかわらず、気に病むことすら情けない的な風潮が支配してきたのである。林伸和医師は、そんなニキビ患者の苦悩を、日本一理解してくれる医師と言える。
2011年、ニキビ患者を対象に実施した調査では「見た目が気になる」(90%)「うっとうしい」(85%)「元通りに治るのか心配」(79%)など、多くの患者が「感情面」でのQOLの低下を訴え、しかも軽症の患者でもQOLの低下が大きいことを明らかにし「なにより、ニキビは感情面を含む生活の質(QOL)に、大きな障害を与えていることを知っておいてほしい」と訴えた。
2012年には、ニキビの予防・治療に関する啓発活動を行うことを目的に「ニキビ治療推進委員会」を立ち上げ、委員長に就任。発足早々に行ったアンケートでは「20代女性の97%に隠れニキビがある」実態や、「60%の人が自分でニキビに対処し、失敗したと感じている」等を明らかにし、皮膚科の受診を促した。
ニキビの専門的な治療と、正しい理解の普及と浸透を、文字通り先頭に立って牽引してきたのが林医師なのだ。近年、日本のニキビ治療は劇的に進化した。
「2008年にアダパレンが日本でも使えるようになり、やっと効果的な治療が可能になりました」と林医師が言うように、日本のニキビ治療は、ニキビは”皮膚科を受診すれば“根治が期待できる病気になっている。もっかの問題は、皮膚科の受診率が上がらないことで、林医師は、ニキビ治療推進委員会での活動を通じ、懸命に呼びかけている最中だ。
「病院での治療は高いという誤解があるのかもしれませんが、実際は診療費から薬代まで含めて、1ヶ月あたり3,000円もかかりません。市販の薬を使うより、遥かに安く、また確実に治せます。しかも東京都の場合、中学生までなら医療費補助制度のお陰で、自己負担なしの地域もあります」(林医師)
日本皮膚科学会が2008年に策定した、日本初の「尋常性ざ瘡治療ガイドライン」をとりまとめた林医師の治療法は「誰でも出来る治療をきちっとやること」が基本。特別な方法は行わない。
しかしながら「病気を治すのではなく、患者さんの訴えている症状を失くすことが一番大事」と語るその治療は丁寧で、人一倍頼りになる。
「問診票にニキビと書くと、自動的にアダパレンを処方して、渡して終わりという医師も多いようですが、よくないと思います。薬には副作用がつきものですから、私は薬を出した後で必ず再来院していただき、状態を見ます。それぞれの患者さんや症状の経過に応じて、処方も変えますしね。薬を出して、はい終りというのはやりません」

医師プロフィール

1989年 東京大学医学部卒業後、東京大学皮膚科に入局
1993年 米国マイアミ大学細胞生物学教室に留学
1995年 関東逓信病院皮膚科
2000年 東京女子医科大学皮膚科講師
2006年 同助教授
2007年 同准教授
2011年 虎の門病院皮膚科部長
現在に至る