小川節郎 医師 (おがわせつろう)

日本大学病院

東京都千代田区神田駿河台1-6

  • ペインクリニック

麻酔科 ペインクリニック科

専門

麻酔科指導医・専門医、ペインクリニック専門医(痛みの制御に関する基礎的・臨床的研究)

小川節郎

小川節郎医師は1972年日本大学医学部卒業後、麻酔科医として勤務。その後、講師、助教授、教授と歴任し、精力的に研究の発表を行いながら、後進の育成に力を注いできた。2011年10月まで駿河台日本大学病院院長。2011年定年退職。現在は日本大学総合科学研究所教授として日本医学界の発展に尽力している。「痛みが慢性化してしまう前に、積極的に痛みを取り除き、慢性疼痛を予防しましょう」テレビ番組や書籍の執筆や雑誌でのわかりやすい解説など多方面で普及活動にも取り組み、臨床の第一線で活躍している。

診療内容

痛みは「病気が引き起こす痛み」と「痛みそのものが病気」の2つに分けられる。痛みを起こしている原因の病気が何か確かめるために、様々な検査をし、原因を突き止め治療を行う。前者は一般的な治療で軽快するが、後者は治療のしようがないとされたり、治療に抵抗したりする事がある。そんな時は「発想を変えて除痛に主眼を置いた治療をしてみる必要が有ります」と小川医師は言う。「痛みがあれば、元気も出ません。元気が出なかったら、痛みはいっそう苦痛です。時に精神的な物と言われる事もあります。痛いのに機嫌の良い人などいません。痛いから気が塞ぐのです」(小川医師)
手術後の痛みや、慢性的な肩こりなどの痛みが脳の中で心理的要因などにより痛みの悪循環を形成し慢性疼痛となってしまう場合がある。「現代の医学では痛みは我慢するもではなく、痛み自体も病気としてとらえ、積極的に痛みを取り除く治療が行われるようになりました」と小川医師は言う。また「痛みが慢性化し慢性疼痛となってしまう前に、積極的に痛みを取り除き、慢性疼痛を予防しましょう。痛みが慢性化してしまった場合でも痛みがあっても日常生活が楽しめることを目標に、コンサルテーション、治療を行います」(小川医師)
星状神経節ブロック:星状神経節ブロックはペインクリニックで最も頻繁に行われる治療法の一つ。喉仏の脇にある腕や首・頭の血管を開け閉めを行う自律神経の塊(星状神経節)に直接、神経ブロック注射を打つことで、交感神経を休める。筋緊張性の頭痛をはじめ顔面痛、頭痛の治療や頸背部の痛みや凝り、メニエール病や帯状疱疹、頚肩腕症候群のほか自律神経失調症の症状を緩和し、顔面神経麻痺の治療に用いる。「血行を良くする作用があるため、注射された側がほてった感じになったり、眼が充血したりしますが、この一時的な副作用は星状神経節ブロックが効力を発揮している証拠です」(小川医師)
硬膜外ブロック:頚部硬膜外ブロックは、頚椎々間板ヘルニア・頚部脊柱管 狭窄症・頚肩腕症候群・外傷性頚部症候群など、頚背部痛や頭痛、上肢の痛みやしびれなどの病気や外傷の症状を劇的に改善する。自律神経を遮断することによって、痛みを感じている部分の血行を良くし、弱っている神経組織へ酸素や栄養をあたえ、神経組織が回復するのを助ける。「ただし、背中に感染や炎症があったり、脊椎の変形が強い方、脊椎の手術を受けた方、血液凝固阻止薬を使用している方は頚部硬膜外ブロックを行えない場合があります」(小川医師)
局所注入(トリガーポイント注射):トリガーポイントとは筋肉が部分的に痙攣を起こし硬くなったところで、触るとコリコリとたしこりとなって現れる。一般的には肩こりなどのコリと呼ばれている。このトリガーポイントを強く押すと痛みがあり、また頭痛や疲れ目などの放散痛がることがある。トリガーポイント注射は筋肉に局所麻酔薬で麻酔をかけて筋肉の痙攣を鎮め、痛みをとる方法。トリガーポイント注射後はトリガーポイントの痛みだけではなく、関連した部分の痛みも緩和されることが多くある。
レーザー光線照射:半導体レーザー(ソフトレーザー)を星状神経節に付近に照射すると局所血流の改善、神経異常興奮の抑制、刺激伝達の正常化、筋緊張の抑制、消炎作用、創傷治癒の促進などの効果がありペインクリニックでは疼痛緩和のために利用されている。
特殊ブロック:特殊ブロックとはCアームと呼ばれる方向や角度を自由に動かせるレントゲン装置やニューロサーモと呼ばれる神経やその周囲へ熱を加えたり電圧をかけたりすることができる機器を使って大きな鎮痛効果が期待できる治療法。「しかし、目標とする神経が狙いにくい位置にあったり・ブロックする範囲を厳密にする必要がある場合など、他のブロック法より時間がかかる場合があります」(小川医師)(例:腰部交感神経節ブロック、神経破壊薬を用いたブロック)
ドラッグ・チャレンジ・テスト:痛いと感じる部位そのものが痛い場以外にも、痛みを伝える神経組織が痛みを感じている場合や、脳を含めた心因性の原因が影響して痛みを感じている場合がある。この痛みは以外と多く、消炎鎮痛薬が効かない場合がほとんどである。このような痛みの場合は、様々な薬を少量ずつ用いて痛みに対してどんな薬が有用かを調べる。「しかし、残念なことに消炎鎮痛薬が効かない患者さんの全てに当てはまるものではありません」(小川医師)

医師プロフィール

1972年3月 日本大学医学部 卒業
1972年4月 日本大学医学部循環器内科学教室入局
1974年4月 日本大学医学部麻酔科学教室入局
1983年4月 日本大学講師 ペインクリニック室長
1983年~1984年 米国ワシントン州立大学麻酔科留学
1991年8月 日本大学助教授
1997年4月 日本大学医学部麻酔科学講座主任教授
2002年11月~2011年10月 駿河台日本大学病院病院長
2013年4月 日本大学総合科学研究所医教授・現在に至る