西江宏行 医師 (にしえひろゆき)

川崎医科大学附属病院

岡山県倉敷市松島577

  • 麻酔・集中治療科
  • 医長

麻酔科 神経内科 内科

専門

三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、腰下肢痛、慢性痛、がんによる痛み

西江宏行

痛みに興味を持ち、麻酔科を志した痛みのスペシャリスト。原因不明の慢性痛や、腰下肢痛、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、がんによる痛みの診療を得意分野とする。岡山大学在職中には、整形外科、精神科神経科、歯科麻酔科、総合リハビリテーション部と連携して慢性痛の治療にあたる痛みリエゾン外来を主宰した。その経験を活かし、川崎医科大学附属病院でペインクリニックの診療を行っている。十分に問診した上で、薬物療法、神経ブロックを行い、さらに心理療法や運動療法を取り入れ、患者と共に生活の質の改善を目指す。

診療内容

手術やケガ、病気などだけではなく、日常的に痛みを抱えている人は多い。近ごろでは西江医師のように痛みの専門外来で、いろいろな痛みを緩和する医療をおこなっている病院も少しずつ増えてきた。ただ、まだそういう専門家や専門外来の存在を知らない人も多いのが現状だ。ペインクリニックが対象としている疾患には、どんなものがあるのだろうか。
「顔面の痛みである三叉神経痛や、脊椎疾患による首や腕の痛み、腰下肢痛、さらには末梢血管障害による足趾痛など、あらゆる痛みが対象となります。がんによる痛みにも、当院緩和ケアチームと協同して積極的に取り組んでいます。特に初診の場合には十分にお話をお聞きして、何にお困りでどのようなことをご希望なのかを把握するようにしています。さらに問診票を用いながら痛みの原因をこまかく診断しつつ、必要であれば血液検査やCT、MRI などの検査を追加して診療をおこないます」(西江医師)
西江医師が得意としている治療法のひとつに神経ブロックがある。「痛みに合った神経ブロックを行いますが、おもに局所麻酔薬を用いて施行します。代表的なものとしては星状神経節ブロック、硬膜外ブロック、神経根ブロック、三叉神経ブロック、トリガーポイント注射があります。ブロックによっては高周波熱凝固法により長期間効く場合もあります。最近では超音波装置を用いて、より安全に神経ブロックが出来るようになりました」(西江医師)
「岡山大学の痛みリエゾン外来では、痛みの原因が分からない患者さんが多くいらっしゃいました。それからは、特に全身が痛くなるような疾患にも興味を持っています。痛みの原因がわからない慢性痛の患者さんに対しては、少し違ったアプローチをします。痛みの原因を探すのではなく、痛みと上手に付き合っていく、つまり患者さん自身で痛みをコントロールすることを目指します。例えば、慢性痛の患者さんは痛みのため体を動かさなくなり、痛みが悪化する場合があります。そういう患者さんには上手に体を動かしていく方法を考えます。また、痛みが強い患者さんは社会から孤立しがちです。孤独は痛みを強くするといわれているので、仕事や趣味などで社会との交流を勧めます。つまり、慢性痛は心理的、社会的な面からもアプローチする必要があるのです。そして一番大切なことは、患者さんが「自分で治そう」という気持ちを持つことです。我々は、より良い生活が送られるように最大限のサポートをします。慢性痛の治療は、我々と患者さんが協力して、「二人三脚」のような形で一緒に進んでいくのです」(西江医師)
川崎医科大学麻酔科外来では、就実大学の臨床心理士と共同で慢性痛に対する認知行動療法も行っている。認知行動療法は医療者と患者さんが、まさに二人三脚で進んでいく治療で、日々の行動や痛みを記録しながら、痛みを減らして生活の質を上げていく方法である。薬や神経ブロックによる治療だけでなく、このような新しい方法も取り入れた診療をしている。

医師プロフィール

1994年3月 高知医科大学 卒業
1994年4月 岡山大学医学部歯学部附属病院
1995年7月 広島市民病院麻酔・集中治療科
2003年10月 NTT東日本関東病院ペインクリニック科
2004年7月 岡山大学医学部歯学部附属病院
2007年8月 岡山大学病院 麻酔科蘇生科 助教
2008年12月~2009年2月 カナダマニトバ大学緩和ケアプログラム研修
2015年5月 川崎医科大学附属病院 麻酔・集中治療科