桑島巌 医師 (くわじまいわお)

東京都健康長寿医療センター

東京都板橋区栄町35-2

  • 循環器内科 高血圧外来
  • 顧問

内科 循環器科 血液内科

専門

高齢者高血圧、血圧の日内変動、高血圧性心疾患

桑島巌

桑島巌医師は、30年以上にわたって高血圧医療に従事する、高血圧のスペシャリストである。
2009年9月に立ち上げた「臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)」というNPO法人の発起人でもある。高齢者高血圧の専門家としてNHK『ためしてガッテン』、「たけしの家庭の医学」などのメディアにも度々登場している。また、初心者向けに高血圧を分かりやすく解説した著書は好評を得ている。

診療内容

以前は、高齢者の高血圧について、加齢によるものだから治療の必要はないと考えられていたが、最近欧州やアメリカから発表された信頼性の高い大規模臨床研究では80歳以上の高齢者でも積極的な降圧が脳心血管合併症を予防することが示された。

高血圧は、特定の原因に絞り込めない「1次性高血圧(本態性高血圧)」と、明らかに臓器の病気が原因とわかっている「2次性高血圧」とに分けられる。95%を占めるのは前者だが生活習慣と遺伝が大きく関わっている。
最近は、家庭血圧計の普及により、自宅で毎日血圧が測れるようになり、自分の平常時の血圧を把握できるようになった。正確な血圧を測定するには、朝食前に2~3分空けて2回測定し、2回目を記録するとよい、数値は「家庭血圧日記」などに記録して診察時に持参してもらい、その数値で降圧薬を調整する。

「血圧の薬は一生飲まなければならない」というのは誤解です。適切な生活習慣の改善で薬が不要になった方は大勢おられます。」と桑島医師は言う。
高血圧の場合は、食事療法の中でも特に減塩が重要だ。塩に含まれるナトリウムを体にたくさん取り入れることで血圧が上昇するため、塩分摂取を1日6g未満にすること。また、運動療法では、全身を使った有酸素運動がよい。肥満も高血圧の要因の1つとなり、体重を減らすことで血圧を下げることができる。

桑島医師は、高血圧に関する著書を多数出版しており、「高血圧の常識はウソばかり」「9割の高血圧は自分で防げる」などでは、非常にわかりやすく高血圧に関することが解説されている。
例えば、「なぜ、血圧には上と下があるのか」など、知っているようで実はよくわかっていないことも、「心臓は拍動するごとに血液を体内に流し出す。その時血管壁に加わる圧力が血圧である。心臓が縮んだ時に血管壁にかかる圧力が収縮期血圧(上の値)で、縮んだ心臓が広がる時に血管壁にかかる圧力が拡張期血圧(下の値)である。心臓が広がって、血管に血液が押し出されなくても下の血圧は70ミリ~80ミリなどの数値が表れるのは心臓の代わりに大きな動脈が縮んで血液を押し出すからだ」など、解説されている。
桑島医師は「赤い罠(日本医事新報社)」という高血圧治療薬の論文不正事件を描いたノンフィクションも出版するなど、適正な高血圧治療の在り方を啓発している。

医師プロフィール

1945年生まれ
1971年 岩手医科大学卒業
1973年 東京都養育院附属病院(現・東京都健康長寿医療センター)循環器科に勤務
1980年 アメリカニューオリンズオクスナー研究所に留学。
1988年 東京都健康長寿医療センター内科医長
2003年 東京都健康長寿医療センター内科部長、東京医科大学 客員教授兼任
2005年 東京都健康長寿医療センター 副院長
2019年 臨床研究適正評価教育機構理事長就任
2012年 東京都健康長寿医療センター 顧問 現職

「高血圧」を専門とする医師