脾腫〔ひしゅ〕

 脾臓が異常に大きくなった状態を脾腫と呼びます。病名というよりは状態を指すことばで、さまざまな原因で生じます。脾腫がみられるおもな病態、原因は以下の通りです。

1. うっ血によるもの(肝硬変、門脈閉塞など)
2. 感染や急性・慢性の炎症によるもの(急性肝炎、マラリア梅毒(ばいどく)など)
3. 骨髄の増殖、リンパの増殖によるもの(白血病真性赤血球増加症など)
4. 慢性の溶血によるもの(遺伝性球状赤血球症など)
5. 腫瘍によるもの(悪性リンパ腫など)
6. その他

 治療は、まず原因になっている病態、病気の治療を優先します。そのうえで、脾臓の機能(溶血、血小板減少など)が病態に影響を及ぼしていると考えられるときには、脾臓の摘出を考慮します。最近では、脾臓の摘出は腹腔鏡を用いた手術をおこなうことが一般的です。

(執筆・監修:自治医科大学附属病院 病院長/自治医科大学外科学講座 教授〔消化器外科学〕 佐田 尚宏
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