(加齢に伴う)性腺機能障害〔(かれいにともなう)せいせんきのうしょうがい〕 家庭の医学

 性ホルモンの低下によってさまざまな障害が生じます。女性では閉経に伴う更年期障害がよく知られています。
 男性でも年齢とともに男性ホルモンの分泌量が減ってきますが、その減りかたは徐々なので女性の更年期のような強い症状はありません。しかし、男性ホルモンの低下が、性機能の低下、うつ的気分、筋肉や骨の量の低下、メタボリックシンドロームの原因となるかもしれません。
 血液中の男性ホルモンの値が低くなっていれば、必要に応じて男性ホルモンを補充する治療がおこなわれることがあります。なお、精巣(せいそう)や脳下垂体(かすいたい)の病気などが原因となった性腺機能障害は加齢に伴うものではないので、治療方針が異なります。

(執筆・監修:東京大学大学院医学系研究科 教授〔泌尿器外科学〕 久米 春喜)
医師を探す