育児を始める前に
育児は、この世のなかの作業で、もっとも重要で意義のある、そしてとても体力と忍耐力がいる仕事です。両親がいる家庭なら必ず両親が力をあわせて、そして、1人で育児をする状況なら、ぜひ、近所や身近な人の協力体制を敷いてください(2人であっても)。多くの人の力を借りることで育児のストレスが改善されます。
子どもを育てることは、人類がその遺伝子を後世に伝え、一人ひとりの人生の記憶を残しながら命を伝える作業です。社会に有為な大人に育て上げることが育児の目的ではありません。一人ひとりが大切だということを伝えながら、命を継承することが育児です。
健康な赤ちゃんも、病気をもって生まれた赤ちゃんも、等しく、十分な愛情とケアを受けて、一人ひとりが大切だという思いを受け取る権利があります。育児書のこまかい情報にはまどわされずに、命のつながりを伝えているというもっとも大事なことを、忘れないようにしてください。この思いがあれば、育児のたいへんさや悩みは、乗り越えられることが大半です。
それでもつらいときはあります。そのようなときには積極的に支援を求めてください。育児は親だけのものではなくて、社会のものでもあり、また行政が支援すべきものです。
小児科医はいつも、育児の悩みにこたえる用意があります。1人で悩まずに小児科医や保健師に相談してください。家族、親、身近な人、家庭の近くの先輩や専門家といっしょになって子どもを育てていきましょう。
子どもを育てることは、人類がその遺伝子を後世に伝え、一人ひとりの人生の記憶を残しながら命を伝える作業です。社会に有為な大人に育て上げることが育児の目的ではありません。一人ひとりが大切だということを伝えながら、命を継承することが育児です。
健康な赤ちゃんも、病気をもって生まれた赤ちゃんも、等しく、十分な愛情とケアを受けて、一人ひとりが大切だという思いを受け取る権利があります。育児書のこまかい情報にはまどわされずに、命のつながりを伝えているというもっとも大事なことを、忘れないようにしてください。この思いがあれば、育児のたいへんさや悩みは、乗り越えられることが大半です。
それでもつらいときはあります。そのようなときには積極的に支援を求めてください。育児は親だけのものではなくて、社会のものでもあり、また行政が支援すべきものです。
小児科医はいつも、育児の悩みにこたえる用意があります。1人で悩まずに小児科医や保健師に相談してください。家族、親、身近な人、家庭の近くの先輩や専門家といっしょになって子どもを育てていきましょう。
(執筆・監修:自治医科大学 名誉教授 桃井 眞里子)