【ソウル時事】韓国統計庁は26日、2024年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子供の推定人数)が暫定値で0.75だったと発表した。過去最低となった23年から0.03ポイント増え、9年ぶりに上昇に転じた。
 ただ、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で出生率が1を下回るのは韓国のみ。23年に1.20だった日本と比べても大幅に低く、世界最低水準から抜け出せていないのが現状だ。
 統計庁の担当者は上昇の要因として、新型コロナ禍の収束による婚姻件数増加を挙げた。結婚適齢期とされる30代前半の女性の人口が増え、出生数増加につながったことも影響したとみられるという。担当者は上昇の流れが「当面は続く」との見通しを示した。
 出生率の低さは都市部で顕著に表れており、ソウルは0.58、第2の都市である南東部・釜山は0.68だった。 (C)時事通信社