女性の4大悩み「うこぴが」を知ろう
3月1日~8日は女性健康週間
うつ病・更年期・PMS(月経前症候群)・がん―女性の代表的な心身の悩みの頭文字をとって「うこぴが」と名付け、認知度を高めるための活動が、女性健康週間(3月1~8日)を前に始まった。活動の中心となるのは、諸団体や企業が連携して女性の健康増進に取り組むウィメンズ・ヘルス・アクション実行委員会(代表・吉村泰典内閣官房参与・慶応大名誉教授)。
◇「う」うつ病は男性の2倍
対馬氏は、女性のうつ病の生涯有病率が男性の2倍に相当することを指摘。「女性はホルモンの変動があるため気分が変動しやすく、月経前や産後や更年期にも、うつがある。少しおかしいと思ったときに我慢してしまうと、自殺につながる恐れもある。放置せずに早めにかかりつけ医に相談してほしい」と述べた。
◇「こ」更年期障害に社会的サポートを
女性は年齢とともに女性ホルモンの分泌量が低下し、それに伴い、ほてりや発汗、睡眠障害などさまざまな症状が起こる。閉経をはさんで45~55歳くらいに起こるのが更年期症状で、日常生活に支障を来すほどになると更年期障害という病気になる。
対馬氏は「更年期障害があっても誰にも相談できず、仕事を辞めてしまう女性も多い。社会的サポートが少な過ぎるのが問題」と訴えた。
◇「ぴ」PMSはホルモン変動が影響
女性の体内で二つの女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)のバランスが変調を来すと、心身の不調を招く。排卵から月経前の黄体期に、頭痛、腹痛、むくみ、肩こり、便秘、イライラなどさまざまな症状を起こすのがPMS(月経前症候群)だ。
対馬氏は「不調があると、どんどん自信がなくなって、本当にやりたいことができなくなっていく。女性ホルモンをコントロールすれば症状は改善できる。我慢せず婦人科医に相談してほしい」と呼び掛けた。
◇「が」がん検診率、OECD諸国で最低
子宮頸(けい)がんに関して「検診率が上がらないのは経済協力開発機構(OECD)諸国の中で日本だけ。しかし、検診を受けない女性を責めるのではなく、なぜ受けられないのかを考えていかなければならない」と問題提起。子宮頸がんワクチンについては「多くの国で接種率は9割以上に上がっている。日本でも接種が進めば、子宮頸がんは9割減になるのではないか」と述べた。
◇「女性を元気にする弁当」開発
「悲しいこと、悔しいこと、イライラ、くよくよすることがあっても、ちゃんと食べると不思議と復活。おいしく楽しく体のことを勉強しながら食べていただきたい」と対馬氏。都内の百貨店で3月1日~31日までの期間限定で販売されるという。(ジャーナリスト・中山あゆみ)
(2019/02/15 06:05)