【連載COPD③】ぜんそくとCOPD併発=悪化繰り返すACOS
◇自分の異変に気付いて
ACOSは早期の適切な治療で改善が可能なため、自分の異変に気付くことが重要だ。木田所長は「ACOSのCOPD症状は負荷をかけないと表れません。荷物を持った時、階段を上った時などにせき、たん、息切れが表れないか確認して、時折、街中で若者のスピードに合わせて歩いてみてはどうでしょう」と提案する。
発症や悪化のきっかけになる風邪の予防や、インフルエンザや肺炎球菌などのワクチン接種を受けることも大切だ。また、せきが長引くときは気管支が過敏になっているので注意したい。
「ACOSはCOPD診断に使う検査器具スパイロメーターでは必ずしも診断ができず、治療も難しいため、近くの診療所で症状が治まらなければ早めに呼吸器内科の専門医を受診してください」と木田所長。
糖尿病や高血圧などの慢性病はACOSを重症化させやすい。これらの病気があり、小児ぜんそくの既往や家族歴がある人は、喫煙の有無によらず一度呼吸器内科を受診することが勧められる。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2017/01/30 13:14)