研究・論文

ワクチン開発に期待も
新興ウイルス感染症

 1970年以降に新たに知られるようになったウイルスによる感染症を「新興ウイルス感染症」と呼んでいる。致死率が比較的高い新興ウイルス感染症とそれに対するワクチンの開発の現状などについて、国立感染症研究所(東京都新宿区)ウイルス第1部の西條政幸部長に聞いた。

 ▽動物から人に感染

 ウイルス感染症は、インフルエンザを代表とする人から人に感染するものと、エボラ出血熱や鳥インフルエンザなど動物から人に感染するものに分けられる。西條部長は「動物由来のウイルスは感染の機会は限定されるものの、致死率が高くなる場合があります」と指摘する。

興ウイルス感染症の種類
 新興ウイルス感染症は原因となるウイルスが動物を宿主とするものが多く、オオコウモリ由来と考えられているエボラ出血熱、ヒトコブラクダが感染源の一つと疑われる中東呼吸器症候群(MERS)、マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などが知られている。中でも76年にスーダン(現南スーダン)で初めて感染が確認されたエボラ出血熱は2014年にも西アフリカで大流行し1万人以上が死亡した。

 11年に中国で病原体が特定されたSFTSは日本でも13年に初めて感染が報告され、今年9月までに西日本を中心に23府県で患者の発生が報告されている。97年には、鳥しか感染しないと考えられていたインフルエンザウイルスA(H5N1)型の人への感染が香港で確認された。

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