山根禎一 医師 (やまねていいち)

東京慈恵会医科大学附属病院

東京都港区西新橋3-19-18

  • 循環器内科
  • 教授 診療副部長

循環器科 内科

専門

不整脈

山根禎一

東京慈恵会医科大学附属病院循環器内科では、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患から、心臓弁膜症、心筋症、心不全、先天性心臓病、不整脈、肺塞栓症、大動脈疾患、末梢血管疾患など多肢にわたる疾患を診療している。さらに、予防医学の観点から高血圧、高脂血症などの生活習慣病の治療にも積極的に取組んでいる。
多岐にわたる循環器疾患のすべてに最高水準の医療を提供するために、各種専門外来(ペースメーカー、不整脈アブレーション、高脂血症など)を設置している点は特色といえるだろう。
慈恵医大のポリシーは、学祖高木兼寛の建学の精神「病気を診ずして病人を診よ」に表されている。
出来るだけ全身管理も心掛け、同科だけでは対応しきれない他の疾患を併発している場合は、他の内科、あるいはそれ以外の科のサポートも得て、診療にあたっている点も特色だ。

診療内容

心臓のリズムの異常を“不整脈”という。脈が速くなってしまう頻脈性不整脈と遅くなってしまう徐脈性不整脈があり、治療の対象となる疾患には「発作性上室性頻拍(房室結節回帰性頻拍、房室回帰性頻拍)」「WPW症候群」「心房細動」「心室細動」などがある。
治療手段としては、薬物治療(抗不整脈薬)およびカテーテルアブレーション治療(心筋焼灼術)、ペースメーカー治療、植え込み型除細動器(ICD)、などの非薬物治療があるが、山根禎一医師はカテーテルアブレーション治療の名手として知られている。
カテーテルアブレーションは頻脈性不整脈に対する根治的治療法である。大腿の付け根の血管から長くて細いカテーテルを挿入し、カテーテル先端から高周波電流を流すことで心臓の筋肉を内側から焼灼する。頻拍の原因となっている部位を焼灼することで不整脈を根治するのである。頻脈性不整脈にも複数の疾患があるが、山根医師の場合は特に、従来は不治の病とされていた心房細動の治療に対する評価が高い。というのも山根医師は、1995年に「不整脈の根治治療に魅せられ」土浦協同病院にてカテーテルアブレーション修行。1999年より2年間、心房細動アブレーションの聖地であるボルドー大学(フランス)に留学し、同大学のハイサゲル医師が2000年に世界で初めて心房細動に対するカテーテル肺静脈隔離術を成功させた瞬間にも立ち会ったという、ある意味歴史的な経歴を持つ。
その“瞬間”について「鳥肌が立った」と述懐する山根医師は帰国後、2001年より他施設に先駆けて日本で治療を開始。これまでに1,000例以上に治療を行い、発作性心房細動では9割以上、慢性心房細動でも7~8割で治療に成功している。…さて、ここまで読むと、いかにも不整脈一筋に見える山根医師だが、その医療ポリシーは意外にも(?)「まずジェネラリストたれ!」だという。
「実は私の医師としての出発は一般臨床医でした。私は卒業後、できるだけ広く何の病気でも診られる医師を目指して5年間の研修を行いました。その後で循環器および不整脈という専門家の道に進みましたが、やはり自分の医師としてのベースは一般臨床医(ジェネラリスト)です。この言葉は専門バカになることを諫め、病人の全身を診ることを奨励する際に広く使われる言葉で、私の医師としての原点でもあります。」(山根医師)
不整脈に魅せられた理由を「カテーテル治療が行われるようになって、それまで治せなかった患者さんを治せるようになった。あなたは健康になりましたから、もう病院に来なくてもいいですよというところまで持っていけることに、大きなやりがいを感じます」と語る。
何よりも目指しているのは、心臓を治すことではなく、患者の健康を回復させることなのだ。

医師プロフィール

1986年 浜松医科大学卒業、東京厚生年金病院で一般内科研修
1991年 東京医科歯科大学大学院(難治疾患研究所)で基礎医学研究
1995年 土浦協同病院にてカテーテルアブレーション研修
1999年 仏国ボルドー大学循環器病院留学
2001年 東京慈恵会医科大学循環器内科講師
2006年 東京慈恵会医科大学循環器内科准教授
2014年 東京慈恵会医科大学循環器内科教授

「不整脈」を専門とする医師