熊谷浩一郎 医師 (くまがいこういちろう)

福岡山王病院

福岡県福岡市早良区百道浜3-6-45

  • ハートリズムセンター
  • センター長

循環器科 内科

専門

循環器内科、不整脈、心房細動の基礎的・臨床的研究

熊谷浩一郎

不整脈のなかでも特に心房細動をテーマに、ライフワークとして基礎的・臨床的研究を行う。心房細動に対するカテーテルアブレーション(心筋焼灼術)をわが国で初めて臨床導入した医師であり、高い成功率を維持してきた。肺静脈と左房後壁を隔離する「熊谷式BOX隔離術」を考案したことでも知られる。自らのWEBサイトでは不整脈、心房細動やその治療について患者に向けて情報発信を行う。国際医療福祉大学大学院教授、福岡大学臨床教授も兼任し、研究実績に対し受賞歴も多い。

診療内容

熊谷医師は不整脈治療のスペシャリスト。なかでも心房細動に対するカテーテルアブレーション(心筋焼灼術)をわが国で初めて導入したことで広く知られている。現在までの16年間で、心房細動に対するカテーテルアブレーション治療実績は約2,200例にものぼるという(頻脈性不整脈のカテーテルアブレーション総数では3,000例を超える)。米国Best Doctors社によるベストドクターズ=Best Doctors(TM)では二期連続で認定されてきた。
不整脈の治療について、熊谷医師は次のように話す。「不整脈に対して、従来は薬物治療が行われてきましたが、近年では根本的に治せる治療法としてカテーテルアブレーションが行われています。これは約2ミリのカテーテル(細い管のようなもの)を足の付け根の血管から心臓まで進めて入れ、この先端から高周波を流して異常な電気の発生源や回路をピンポイントで電気焼灼するという方法です」
カテーテルアブレーションの手術は1~2時間、入院は3~6日間と短くて済むことから、患者の身体に負担の少ない治療法とされている。医師にとっては高度な手技と豊富な経験が求められるが、熊谷医師率いる同センターのチームは2009年5月1日の開院以来、治療実績は通算1,500例にも達する(2014年3月現在)。年間でみると300例のペースで治療を実施しており、これは全国でもトップクラスの実績だ。
さらに熊谷医師は、心房細動に対して「熊谷式BOX隔離術」という独自の術式を世界で初めて考案。その成功率と安全性で国内外から高い評価を得ている。従来の術式では肺静脈(肺から左心房に血液を戻す血管)のみを隔離するが、熊谷式BOX隔離術では4本の肺静脈と左心房後壁をまとめて隔離し、なるべく多くの病変部を囲んで焼灼する方法を採っている。この治療法の成功率(無投薬の場合)は、発作性心房細動の場合は84%、持続性心房細動(1週間以上)の場合は79%、長期持続性心房細動(1年以上)の場合は72%である。しかし、不整脈の薬を併用すれば成功率は90%程度だという。健康保険が適用されている点も患者にとってはありがたい。
熊谷医師のモットーは4つのS (成功Success、安全Safety、迅速Speedy、科学Science)であるという。「この信念に基づき、治療が必要な場合はカテーテルアブレーション等の最先端技術を積極的に取り入れ、高い成功率と低い再発率で不整脈の根治に向け日々努力を続けていきたいと思います」と力強く語る。

医師プロフィール

1984年3月 福岡大学医学部 卒業
1984年6月 福岡大学病院第二内科入局
1991年6月 福岡大学病院臨床検査部助手
1993年10月 福岡大学病院第二内科講師
1994年4月 米国ケースウエスタンリザーブ大学留学
1995年 第45回米国心臓病学会Young Investigator Award受賞
1995年 第23回世界心電学会Young Investigator Award受賞
1996年10月 福岡大学病院循環器科講師
1996年 第17回NASPE Travel Award
1998年 福岡大学医学部同窓会研究奨励賞
2004年 第4回医科学応用研究財団助成による日本心電学会論文賞
2008年4月 国際医療福祉大学大学院教授、福岡大学臨床教授
2009年5月より現職(国際医療福祉大学大学院教授、福岡大学臨床教授も兼任)

「不整脈」を専門とする医師