山中寿 医師 (やまなかひさし)

東京女子医科大学附属 膠原病リウマチ痛風センター

東京都新宿区河田町10-22

  • 所長

リウマチ科 内分泌科・糖尿病 内科

専門

内科学(特に代謝、免疫)、リウマチ学

山中寿

山中寿医師がトップを務める同センターは、国内最大規模、世界でも有数の患者数を誇るリウマチ・痛風の専門医療機関。膠原病、関節リウマチ、痛風の診療と、それと関連したリウマチ性疾患の診断、治療を総合的に行っている。山中医師は、同センターの設立当初から痛風やリウマチの診療・研究・教育にたずさわり、その牽引役として現在に至っている。2000年から取り組んでいる、RA患者を対象とした前向き調査であるIORRAの実績が評価され、2012年度日本リウマチ学会学会賞を受賞した。

診療内容

「関節リウマチは最も身近な難病ですが、治ることも期待できる時代になってきました」と山中医師は語る。依然原因不明ではあるものの、早期診断と適切な治療によって、関節リウマチは今や「治ることも期待できる病気」になったのだという。かつては「“慢性”関節リウマチ」だった病名も、2002年には日本リウマチ学会の提案で「慢性」が外された。
「慢性という言葉が患者さんに与える精神的重圧を軽減するのが目的の第1点。第2点は、治療方針や治療薬が改善され、慢性経過をたどらずに治癒に向かうことに期待を込めてです」(山中医師)
そして関節リウマチを「慢性」にしないためには、早期発見・早期治療が欠かせない。
病に冒され、関節の炎症が続くと、関節の破壊を引き起こし、関節の変形や強直(きょうちょく)をもたらし、その結果日常生活動作に制限を来たすようになる。関節の破壊は発症2年以内に最も進行するため、極力早期に診断し、適切な治療を開始することが需要重要なのだ。
関節を侵す病気はたくさんあるため、正しい診断には高度の知識と技術が必要だ。さらに、治療は疾患と病態によって全く異なる。
「関節や筋肉などの痛みを来す、いわゆるリウマチ性疾患の初期では、まず、これらの疾患の中から正しい疾患の診断を行う必要があり、また、病態を把握する必要があります。正しい診断には高度の知識と技術が必要です。さらに、治療は疾患と病態によって全く異なります。関節リウマチ治療法の第一選択は薬物治療と、リハビリテーション、および教育です」(山中医師)
薬物による副作用を常にモニターし、最小限に留めているという。理学療法士・作業療法士が常駐するリハビリ室も完備し、難治といわれるリウマチ性疾患をトータルにケアしている。また、小児リウマチの専門的診療も行っている。また、同センターリウマチ整形外科では年間で数百例の関節外科手術を行っている。そのほとんどが関節リウマチ患者で、関節リウマチ患者に対する手術件数は全国でトップ。 感染ハイリスク症例に対する手術実績が豊富な施設でありながら、深部感染率は非常に低い。2008年後半からは特に手の外科手術に力を入れており、人工肘関節手術、人工肩関節手術、人工指節関節手術などに積極的に取り組んでいる。 またリウマチ患者に対する足趾手術の件数も多く、特に最近の関節リウマチ治療の成績向上に合わせ、関節修復まで考慮した手術方法を採用している。
現在、日本の関節リウマチ患者は70~100万人。30~50代の女性に好発する。従来は関節の病気と認識されていたが、近年はリンパ球の異常による内科的疾患と考えられるようになった。
月間外来患者数が1万1千人に達する日本最大のリウマチセンター。リウマチに関して言えば、約6千人のリウマチ患者が受診しており、日本のリウマチ患者全体の100人に1人をここで診ていることになるのだという。

医師プロフィール

1954年 滋賀県年生まれ
1980年 三重大学医学部卒業、同大学第三内科入局
1983年 東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター助手
1985~1988年 米国スクリプス・クリニック研究所研究員
1991年 東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター講師
1997年 同センター助教授
2003年 同センター教授
2008年より現職

「膠原病・リウマチ」を専門とする医師