川合眞一 医師 (かわいしんいち)

東邦大学医療センター大森病院

東京都大田区大森西6-11-1

  • リウマチ膠原病センター(膠原病科)

リウマチ科 内科

専門

膠原病・リウマチ

川合眞一

日本臨床薬理学会の理事長を務めるなど、薬物治療に造詣が深い。関節リウマチの治療では、各患者の状態と薬の特性を考慮しながら、抗リウマチ薬を中心とした治療を行っている。生物学的製剤も積極的に使うことで良好な治療成績を上げている。他の膠原病疾患には、ステロイド療法に加え、免疫抑制薬や生物学的製剤なども病状に応じて使用している。目の前の患者を丁寧に「診る」ことを重視し、早期から適切な診断に基づく治療を開始することで病気をコントロールしていくことを目指している。川合医師の外来は、木曜の午後「特別診療外来」のみ。

診療内容

2004年4月に新設された膠原病科は、主にリウマチ膠原病疾患(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎/多発性筋炎、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、リウマチ性多発筋痛症、血管炎症候群、ベーチェット病等)に対して最新の医療を提供している。同科の年間入院延べ患者数は約250名にのぼる。
リウマチ膠原病疾患の中でも、関節リウマチなど特定の疾患を効果的に治療するには、膠原病の専門医と整形外科の医師が共同で診療にあたることが望ましい。また、患者側としても、関節の痛みや腫れが起きた場合に、どの診療科を受診すればよいのか迷うことがある。患者にとってより良い医療を提供するために、同院では2005年7月にリウマチ膠原病センターを開設。リウマチ・膠原病の専門医が整形外科の医師と共同で外来診療を行うことで、内科的な薬物療法から手術まで一貫した対応が可能となった。合併症によっては皮膚科、呼吸器内科、腎センターと医療連携をして患者をサポートしている。
関節リウマチは滑膜が異常に増殖してパンヌスと呼ばれる塊ができる病気。長年にわたり多くの学者によって研究されてきたが、いまだにその原因は解明されていない。パンヌスには、リンパ球T細胞やB細胞、マクロファージなどたくさんの細胞が集まり、炎症性サイトカインなど炎症のもとになる物質を作り出す。現在の関節リウマチの治療は、この炎症性サイトカインを抑えることを目標としている。
関節リウマチの初期症状は関節の腫れや痛みで、炎症が続くと身体障害となることもある。発症初期から関節の破壊が始まるため、リウマチと診断されたらすぐに抗リウマチ薬を服用することが大切だ。早期から積極的な治療をすることで、患者は腫れや痛みから解放され、関節の破壊も予防できる。しかし、関節リウマチの診断は、検査の数字だけでは正確に判断することは難しい。リウマチ膠原病疾患は、病気は異なっても似たような症状を持つことも多く、間違った診断をすると本来の疾患の治療が遅くなり、臓器病変につながる可能性もある。川合医師は科学技術や検査結果にのみ頼るのではなく「診る」「触る」という基本的な診察所見を大事にしている。大学の教授として、その臨床医としての信念を若い医師達にも伝えることにも熱心だ。
関節リウマチと診断がついたら、免疫調整剤や免疫抑制剤、炎症や痛みに効くステロイドや非ステロイド抗炎剤、そして生物学的製剤を症状に応じて使い分けて治療にあたる。基本的には、抗リウマチ薬を中心に、ステロイドや非ステロイド性消炎鎮痛剤を補助的に使う。日本では1999年に抗がん薬として使われていたメトトレキサートがリウマチの治療薬として認められ、さらに2000年代には炎症性サイトカインを抑えることを目的に開発された生物学的製剤が使用可能となるなど、関節リウマチの治療薬は進歩している。川合医師は生物学的製剤を積極的に使うことで、関節破壊を抑えることを目標に治療を行っている。
以上、関節リウマチを中心に述べたがリウマチ膠原病疾患は種類も多く、それぞれの病気による治療薬の適切な選択が大切である。川合医師は豊富な知識と経験を活かし、慢性的なリウマチ膠原病疾患を上手くコントロールできるよう、各患者に最適な薬を選んで治療にあたっている。

医師プロフィール

1977年3月 慶應義塾大学医学部 卒業
1977年5月 同大附属病院内科研修医
1979年5月 同大内科リウマチ研究室
1984年12月 米国国立衛生研究所(NIH)研究員
1987年9月 東京都立大塚病院リウマチ膠原病科医長
1991年6月 聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター講師
1977年3月 慶應義塾大学医学部 卒業
1977年5月 同大附属病院内科研修医
1979年5月 同大内科リウマチ研究室
1984年12月 米国国立衛生研究所(NIH)研究員
1987年9月 東京都立大塚病院リウマチ膠原病科医長
1991年6月 聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター講師
1994年4月 同センター助教授
1999年4月 同センター教授
2004年4月 東邦大学医療センター大森病院膠原病科教授
2005年7月 同大医療センター大森病院リウマチ膠原病センター長(兼務)
2009年4月 同大副医学部長(兼務)
2012年6月 同大医学部内科学講座膠原病学分野教授
2017年4月 東邦大学名誉教授/同 医学部炎症・疼痛制御学講座 教授(寄付講座)
      兼任: 慶應義塾大学医学部客員教授、聖マリアンナ医科大学客員教授

「膠原病・リウマチ」を専門とする医師