竹内勤 医師 (たけうちつとむ)

慶應義塾大学病院

東京都新宿区信濃町35

  • リウマチ内科
  • 病院長
  • 教授、診療科部長

リウマチ科 内科

専門

膠原病、リウマチ性疾患全般

竹内勤

関節リウマチの名医として広く知られ、NHK「きょうの健康」をはじめとする多数のテレビ番組でもおなじみ。厚生労働省難病研究班で研究代表者として活動し、これまで“絶望の病”といわれてきた自己免疫疾患「膠原病・リウマチ」のメカニズムの解明に尽力。画期的な新薬を導入することで寛解へと導くなど、治療の大変革を実現している。さらに、臨床免疫学、分子免疫学、分子生物学的手法に基づいて研究を展開。遺伝子検査による瞬時の治療薬判定法の確立などを目指している。

診療内容

関節リウマチに代表される自己免疫疾患「膠原病・リウマチ」は、自分の身体に備わっている免疫機能に異常が起こって、自分自身を攻撃してしまう難病だ。関節の痛み、手足の変形、内臓障害、血管の炎症など症状は多岐に渡り、寝たきりになってしまうケースも少なくない。かつては不治の難病とされたが、現在では抗リウマチ薬の進歩によって「寛解」という関節の痛みや炎症がない状態へとコントロールすることが可能となってきた。リウマチ性疾患や自己免疫疾患を中心に診療する、同院のリウマチ内科へは、毎日100人近い患者が受診に訪れる。従来の治療は、痛み止めと抗リウマチ薬、他の薬剤を、時間をかけて段階的に使用することが一般的であった。しかし、関節破壊は発症後2年以内に急速に進行することがわかり、現在では寛解を目指して早期から積極的かつ強力に抗リウマチ薬による治療が行われている。とりわけ、数年前から使用できるようになった生物学的製剤には、関節の破壊を進行させるサイトカインと呼ばれる物質の働きを抑える作用があり、関節炎を抑え、痛みや腫れを軽減し、寛解を維持。関節破壊の抑制に高い効果を発揮している。関節破壊を抑制できれば、将来の関節変形や日常生活に支障が及ぶことを抑止できる。竹内医師はこうした抗リウマチ薬による治療の効果をいっそう高めるべく、関節リウマチに関わっているとされる3万もの遺伝子が、患者の症状や薬の効き目にどのように影響しているのかを調査。日本で初めて、関節リウマチのタイプ別に共通する遺伝子のパターンを割り出した。これにより、早期に効果的な薬を投与することが可能となり、関節破壊を95%まで食い止めることができるようになると考えられている。現在、研究は実際の効果を検証する段階にあり、研究の進行が期待されている。
薬剤の進歩によって関節リウマチの治療は飛躍的に進歩したものの、自己免疫疾患には原因不明の病気や有効な治療法のない難治性の病気が数多くある。リウマチ内科を受診する患者にも、原因不明の難病を抱えた人がたくさんいる。こうした患者に対して診療科では、エビデンスに基づき、一人ひとりの症状、合併症、社会的背景に応じた治療方針を立て、基礎研究に基づいた最先端の治療法を積極的に実践している。セカンドオピニオンにも対応しており、他施設で治療困難なケースについて、治療方針のアドバイスなども行っている。また、生物学的製剤による治療を受ける人が年々増加し、製剤によっては関節リウマチの他にクローン病、眼ベーチェット病、乾癬、強直性脊椎炎、潰瘍性大腸炎などにも使用することが正式に認められるなか、同院では2010年9月に免疫統括医療センターを開設。リウマチ内科、消化器内科、皮膚科、整形外科、眼科と看護部門、薬剤部門が協力し合い、エキスパートが集結して、免疫難病に対する最先端の治療をよりスムーズにかつ安全に実践することを目指している。さらに2012年8月には新病院開設に伴い、免疫統括医療センタ-が移転。より多くの患者が生物学的治療を受けることができる体制が整う。

医師プロフィール

1980年9月 慶應義塾大学医学部 卒業
1984年6月 慶應義塾大学大学院医学研究科大学院修了
1985年10月 米ハーバード大学ダナ・ファーバー研究所留学
1998年7月 埼玉医科大学総合医療センター教授、
2004年8月 同大学副学長
2005年4月 埼玉医科大学総合医療センターリウマチ・膠原病内科教授(科名変更による)
2009年8月 慶應義塾大学医学部内科学教室リウマチ内科教授
2011年10月 慶應義塾大学医学部 医学部長補佐
2013年10月 慶應義塾大学病院 病院長

「膠原病・リウマチ」を専門とする医師