【北京時事】アフリカで天然痘に似た症状の感染症エムポックス(サル痘)」が広がっていることを受け、中国政府は空港などで水際対策を強化している。税関総署は、エムポックスの感染例が確認された国・地域からの入国者のうち、感染者と接触したり発熱頭痛を訴えたりする人に対し、自己申告を義務付け検査を行うと発表した。
 8月15日から6カ月間の措置で、世界保健機関(WHO)が感染例を公表した国・地域からの入国者に適用するとしている。また、中国メディアによれば、北京市や重慶市、河南省などでは「原因不明の肺炎」に備えた緊急訓練を実施。エムポックスとの関連は不明だが、この訓練は2月に始まり、他の省でも同様の訓練が行われるという。
 WHOは今月14日、エムポックスについて「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。習近平体制は、世界で最初に確認された新型コロナウイルスの拡散を防ぐことができなかったことから、感染症の流行に神経質になっているとみられる。 (C)時事通信社