インタビュー

肝がんの集学的治療
岡本、小池両医師に聞く(上)

 ◇重要な定期健診

 ―肝がんの症状について改めて教えてほしい。
 岡本 肝臓は沈黙の臓器。末期まで症状は出ない。脂肪肝の人も大きながんが見つかることもあるが、本当に症状自体は乏しい。腫瘍が偶然胆管近くにできたりすると黄疸(おうだん)などを発症する人もいるがまれだ。定期健診を受けない限り、見つけるのは難しい。
 小池 血液検査と腹部超音波(エコー)検査なりコンピューター断層撮影(CT)による画像検査を合わせて受けることをお勧めする。
 ―肝臓がんの検査方法は。
 小池 血液検査の項目の一つである腫瘍マーカー(「AFP―L3分画」「PIVKA―Ⅱ」など)を行う。また画像診断は本人の肝臓の状態を踏まえ、がんになるリスクが高い慢性肝炎の人は、半年に1度ぐらいエコー検査を中心に行う。疑わしいものが見つかった際には造影CT、造影MRIなどで診断を行う。健康診断、人間ドックで何か指摘を受けたら病院に来てもらうのが一番。自覚症状で気になることがあっても来てほしい。小さな段階でがんが見つかる。がんの芽ができているのに、半年間ほっておけば大変なことになる。


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