治療・予防

生活に支障、つらい片頭痛
~においで誘発する場合も(仙台頭痛脳神経クリニック 松森保彦院長)~

 芳香剤など生活の中のにおいで悩む人が増え、中には頭痛に苦しむ人もいる。「においで誘発される頭痛は片頭痛が多いです。患者さんの9割がにおいで頭痛を起こしますが、ほとんどが一般的に良い香りとされるにおいです」と仙台頭痛脳神経クリニック(仙台市)の松森保彦院長は話す。

生活に大きな影響がある片頭痛

 ▽頭痛は2種に大別

 松森院長によると、においで頭痛を起こす患者のうち「主な原因は香水(95%)、洗剤や柔軟剤(81%)」という一般的に良い香りとされるにおいが占める。最近はにおいによる吐き気、くしゃみ、せき、倦怠(けんたい)感などを訴える人も増えている。

 頭痛は大別すると、いわゆる「頭痛持ち」の頭痛(一次性頭痛)と、くも膜下出血や脳腫瘍など原因が明確な頭痛(二次性頭痛)の二つ。前者には〔1〕ズキズキ脈打つように痛む片頭痛〔2〕締め付けられるような鈍痛の緊張型頭痛〔3〕ある期間に集中して激しく目の奥が痛む群発頭痛―などがある。

 ただ、日本人の6割は寝不足やストレスなどで頭が痛くなることはない。「時々痛くなるのは、何らかの頭痛持ちと考えてよいでしょう」と松森院長は言う。中でも片頭痛はにおいで誘発されやすく、片頭痛とそれ以外の一次性頭痛を見分けるポイントになり得る。

 片頭痛は男性1に対し女性3の割合で起こり、特に20~40歳代に多い。頻度は平均で月に1~2回だが、月の半分以上に及ぶ人もいる。患者は国内に1000万人いると推定される。

 ▽我慢せず病院で受診を

 ただし、片頭痛と診断されている人は多くはない。「頭痛ぐらいで病院に行くなんて、と周りの理解を得られず、痛みを我慢している人が多いからです」

 頭痛のために仕事や家事に集中できない、頭痛がいつ起こるか分からず不安になるなど、生活に支障を来すことも少なくない。病院で片頭痛と診断されれば、痛み止めだけでなく予防薬も含めたより適切な薬が処方され、楽に生活できるようになるという。

 松森院長は「においで頭痛が誘発される人は意外に多いので、良いとされる香りにも配慮が必要です。においで頭痛が誘発される場合は片頭痛を疑い、生活に支障があれば、頭痛外来あるいは神経内科や脳神経外科を受診してください」と勧めている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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