Dr.純子のメディカルサロン

多彩な分野で活躍 ラスカウスキーさんに聞く

くよくよしてもしょうがない

 ラスカウスキー 結局、現役は4年で退き、大学院に戻り、大学院と一般企業での勤めと並行して8年間、予備役をして退役しました。大学の時は一生、軍人をするつもりでしたが、自分の描いた軍人像と現実にギャップを感じ、そのギャップは自分では埋められないと判断して現役を辞める決断をしました。

 このギャップは、その時代の女性軍人特有のものでした。一般企業と同様に、職種の昇進パターンがあったのですが、その中で重宝されている職種の多くには、女性が配置されない規則があったのです。

 IT企業向けに講演
 この規則は、戦闘職と見なされる職種には女性を配置しないというものです。でも、昇進するためには、この戦闘職に配置されるのが必須だったので、昇進の競争という点で男性と同等の場ではないと感じ、これもあまり深く悩まず、大学院に入って、次の道を歩むことにしました。

 この時も「苦労」とは感じませんでしたが、「フェアじゃないなぁ」とは思いました。でも、くよくよしていてもしょうがなかったので、「前進!」って感じでした。今ではこの規則は廃止され、女性も戦闘職に就けるようになりましたので、何か歴史を感じますね。

 よく「テルミさんはセキュリティーをどれくらい(の期間)やっているのですか」と聞かれるのですが、陸軍警察では物理セキュリティーや人の保護がミッションでしたので、「大学を卒業してからずっと」と笑って言います。そういう意味では陸軍と今の私を結ぶものはセキュリティーなのかもしれませんね。

 振り返ってみると、軍人という仕事はどこかで「命を懸けてでもやらなくてはいけない」ということが念頭にあります。陸軍では訓練中でも命を落とす人たちもいます。でも、それがゆえに、教育は徹底しています。要するに「普通の日にやることは全て戦闘の準備」ですからね。

 私の経験では、陸軍の教育方法は、簡単なことから徐々にレベルをアップしていき、ちょっと背伸びをするくらいのことをどんどんとやらせていきます。それを一つ一つこなすことで、成功に成功を重ねさせ、「やればできる」という精神を育てていきます。

 さらにミッションを達成するための自分の役割を強調するので、チームワークと連帯責任感も自然と育っていきます。これは「みんなで渡れば怖くない」ではなく、「自分がちゃんとしないとみんなが危ない。ミッションが達成できない」というものだと思います。昔からこういう方法で軍人を育成してきた陸軍は、素晴らしいと思います。陸軍という経験ができて、精神的にも強くなることができて、本当に感謝しています。

多彩な仕事で脳の異なる部分を使う

 海原 ITの仕事や心理学のカウンセラー、大学の講師、同時通訳などは脳の全く異なる部分を使う感じですよね。

 ラスカウスキー おっしゃる通りですね。よく「テルミさんって何をする人なの」と聞かれます。そして、説明した後も、ちょっと複雑な顔をされます。はたから見ると、私がやっていることはバラバラ感があって、「これ」というものがつかめないのでしょうね。ただ、私なりには筋は通っていると感じています。その筋は「コミュニケーション」です。

 純子さんとの出会いになったNLPも、まさしくその延長線で、私が20年近く前に出会ったコミュニケーション技術です。今では発祥の地米国、欧州、アジアではセラピー、コーチング、ビジネスの場で多く用いられています。



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