医師の紹介
診療内容
消化管のがんでは、診断の後、必要に応じて内視鏡・抗がん剤による治療を行う。秋穂医師は「消化管のがんは早期に発見されると完治可能」と言う。
同科では、2001年から早期胃がんを内視鏡で切除する「内視鏡的胃粘膜下層剥離術(ESD)」を開始。胃のESDで重要な範囲診断も、NBI拡大内視鏡、酢酸インジゴカルミン散布法の併用により確実なものにしている。また、多くの最新機器を的確に使い分けることで、短時間でがんを確実に切除し、合併症を最小限に抑えている。これらの処置にはクリニカルパスを使用し、質の高いチーム医療の確立、治療の標準化、在院日数の短縮を図っている。2001年から2018年12月までに施行した胃のESDは2001例以上。食道のESDは488例、大腸のESDは963例を経験。これは九州地区でトップクラスの数字だ。また、消化管悪性腫瘍の化学療法を年間100例以上行なっている。可能な限り外来化学療法室と連携して治療を行ない、患者のQOLの向上を第一に考えている。
炎症性腸疾患(IBD)は外来を中心に潰瘍性大腸炎年間約160例、クローン病年間約85例を診療している。同院には小児科があり、小児発症例も多数診療。生物学的製剤により、絶食・TPN管理で長期入院を要するIBD患者は減少している。他の生物学的製剤も次々に開発され、その治療効果に手ごたえを感じている。(接着分子阻害剤、抗IL-12/23R抗体、JK阻害剤)
過敏性腸症候群(IBS)は、原因としてストレス、神経の関与が考えられていたが、近年、腸管局所の免疫系の異常が原因となる事が明らかとなってきた。
秋穂医師は1999年よりIBS研究の中心であるカナダのマクマスター大学コリンズ教授の下、博士研究員としてIBSの研究を始め、学会、英文誌にIBSにおける免疫担当細胞、サイトカインの関わりについて発表してきた。帰国後、九州大学第3内科消化器研究室に帰室し研究を続けた。2011年度より日本消化器病学会IBSガイドライン委員会作成委員に選出され、2014年4月にエビデンスに基づくガイドラインが出版された。2014年度より日本消化器病学会附置研究会・便秘症診療ガイドライン作成委員に選出され、2017年10月に慢性便秘症診療ガイドラインが出版された。
医師プロフィール
1997年 九州大学医学博士授与 Gastroenterology 109: 1105-1112, 1995
1999年 カナダマクマスター大学博士研究員(消化器内科学)
2002年 麻生飯塚病院消化器内科医長
2004年 九州大学病院 第3内科消化器研究室 助手、助教、講師を経て
2011年 北九州市立医療センター 消化器内科主任部長
2018年 北九州市立医療センター 統括部長
「過敏性腸症候群」を専門とする医師
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伊藤克人 医師 (いとうかつひと)
東急病院
心療内科 医長
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稲森正彦 医師 (いなもりまさひこ)
横浜市立大学附属病院
消化器内科・医学教育学 主任教授
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奥村利勝 医師 (おくむらとしかつ)
旭川医科大学病院
第三内科(消化器内科/血液・腫瘍内科) 科長 教授
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金子宏 医師 (かねこひろし)
星ヶ丘マタニティ病院
産婦人科、内科、心療内科、小児科、再生医療科(歯科口腔外科・形成外科) 副院長 内科部長
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木下芳一 医師 (きのしたよしかず)
島根大学医学部附属病院
消化器内科 副病院長(改革担当) 診療科長
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鳥居明 医師 (とりいあきら)
鳥居内科クリニック
内科、消化器科、アレルギー科 院長
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福土審 医師 (ふくどしん)
東北大学病院
心療内科 科長
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福永幹彦 医師 (ふくながみきひこ)
関西医科大学附属病院
心療内科 総合診療科 診療部長 教授
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松枝啓 医師 (まつえだけい)
さくらライフ錦糸クリニック
高石内科胃腸科[内科・胃腸科(消化器科)] 院長 非常勤医
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大和滋 医師 (やまとしげる)
大和内科・消化器内科クリニック
内科・消化器内科 院長