上田孝典 医師 (うえだたかのり)

福井大学医学部附属病院

福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3

  • 血液・腫瘍内科
  • 理事・副学長

血液内科 内科

専門

血液学、腫瘍学、感染症、痛風

上田孝典

痛風・高尿酸血症の治療や血液疾患の合併症としての腫瘍融解症候群などの治療・研究のスペシャリスト。福井大学病院にて、副学長として後進の育成に尽力しながらも現在も臨床の最前線で活躍している。国内学会はもちろんのこと、米国癌学会、米国血液学会、欧州血液学会などの海外の学会にも所属し海外の最新医療、研究成果にも精通しており、メディアから取材や講演依頼も多くまた、著作物も多数出版している。

診療内容

痛風の原因とされるプリン体は新陳代謝などにより細胞が死滅した際に細胞の核が分解して出来た老廃物。通常このプリン体は新しい細胞が作られる際に再利用されるが、過剰なプリン体は肝臓により分解され尿酸となり、通常は尿などにより体外に排出される。痛風関節炎発作は、この尿酸が処理しきれず血中に留まり、結晶化し足の指の付け根などにたまり、それが原因となりおこる痛みを伴う発作のことを指す。通常、血中の尿酸値7以下の場合は正常、7から9の場合、食事などの改善や運動療法による治療、9以上は投薬による治療を行う。食事療法は肉類・魚の干物、ビールなどのプリン体が多く含まれるものの摂取を控えることが基本とされてきたが、食物などから摂取されるプリン体の割合はからだ全体の1/3と低く、プリン体の摂取にあまり敏感にならず、過剰摂取を控えることに心がける。我が国の臨床データでは痛風高尿酸血症の患者の約85%は腎臓の尿酸を排出する機能に異常を持っており、25%は尿酸を作りすぎる機能異常も合わせ持っているという。近年、腸管からの尿酸の排泄とのかかわりも注目されている。また、痛風患者の5%は、他の疾患や、服用している薬剤などによる二次性のものであることが知られている。この場合は、食事療法などでプリン体の摂取制限をするよりも血中の尿酸値を高くしている原因の疾患や薬剤などを突き止めることが大切である。代謝性疾患、腎疾患、薬剤性など多数の原因がある。血液疾患による二次性高尿酸血症の場合、急性型には急性白血病、悪性リンパ腫などがあり、慢性型には慢性骨髄増殖症候群、慢性骨髄性白血病の慢性期や多発性骨髄腫などの疾患がある。これらの疾患が血中の尿酸値を高めていたり、合併症として痛風の発作を起こしている場合がある為、血中の尿酸値のみで一次性痛風と判断せず、合わせて他の疾患の可能性も同時に考慮することが大切である。

医師プロフィール

1974年3月 京都大学医学部医学科 卒業
1976年4月 財団法人倉敷中央病院医員
1983年4月 福井医科大学医学部内科学(1)講座助手
1983年11月 医学博士(京都大学)
1984年7月 ノ-スカロライナ州立大学薬理学教室Visiting Scholar
1986年11月 福井医科大学医学部附属病院第一内科講師
1995年8月 福井医科大学医学部内科学(1)講座教授
2003年10月 福井医科大学医学部附属病院病院長
2008年10月 福井大学 医学部医学部長
2013年 福井大学 理事・副学長