嶺尾郁夫 医師 (みねおいくお)

市立豊中病院

大阪府豊中市柴原町4-14-1

  • 内分泌代謝内科
  • 内科主任部長、糖尿病センター長

内分泌科・糖尿病 内科 内分泌内科

専門

痛風、糖尿病、代謝内分泌疾患

嶺尾郁夫

嶺尾郁夫医師が痛風の治療・研究をはじめたのは1985年のこと。30年近くの年月を費やしてきた。そんな嶺尾医師がモットーとしているのが、患者に対して痛風がどんな病気なのかを根気よく伝えることである。「痛風は適切に尿酸値をコントロールすれば、必ず関節炎から免れる疾患であること。そして他の生活習慣病を合併しやすいこと」。この2点を患者の理解が得られるように時間をかけて説明することが重要だという。その理解が改善へと向かわせる。嶺尾医師は患者が病気と向き合うきっかけ作りの名手だ。

診療内容

嶺尾医師に痛風治療のポイントを伺ったところ、こんな答えが返ってきた「痛風発作をきたさずに適切な尿酸値にコントロールするまでが第1の治療ポイント。次いで、患者に治療を継続させるようにするのが第2のポイントとなります」
そのためには、やはり痛風という病気の特性を理解してもらうことが大切だという。そしてもうひとつ重要なのが、あきらめないよう治療に対するモチベーションを持ち続けてもらうこと。
「発作を繰り返す慢性痛風期の患者に対して、体内に蓄積した尿酸塩を排除するのに数年の時間を要することもありますが、気長に治療すれば必ず解放されるので、あきらめずに定期的に通院するよう理解していただくようにしています」
それほど中途で治療をおりてしまう人もいるということである。では痛風の治療は、どのような流れでおこなわれるのだろうか「まず高尿酸血症の病型の同定をします。さらに肝腎機能障害や尿路結石の有無をチェックします。そこで発作のない間欠期なら尿酸降下薬の投与を開始します。逆に発作期なら鎮痛を優先することになります。なかでも注意しているのは、肝腎機能障害や尿路結石など合併症の程度を評価すること、治療薬開始後の副作用のチェック、そして尿酸値を緩徐に低下させることです」
痛風というと、一度かかるとなかなか治らないという印象が一般的だったが、それでもずいぶん変わってきたという。
「痛風自体は、優れた薬剤の効果で治療できるようになってきています。ただし、メタボリックシンドロームをはじめとする痛風患者に多い合併症の予防には、生活習慣の是正が最も基本となる治療ステップであることを忘れてはいけません」
患者本人の意識をいかにして病気に向かせるか。嶺尾医師の診察室では今日も時間をかけた対話と説明のキャッチボールがおこなわれている。

医師プロフィール

1978年 鳥取大学医学部 卒業
1978年 市立池田病院内科医員
1980年 大阪大学付属病院非常勤医員
1987年 市立芦屋病院内科医長
1988年 米国デューク大学・代謝内分泌教室リサーチフェロー
1990年 大阪大学医学部第2内科帰局・研究生
1992年 大阪大学医学部助手
1994年 大手前病院代謝内科・医長~部長
2005年 泉大津市立病院・内科・副院長
2009年 市立豊中病院・糖尿病センター長・内科主任部長