谷口敦夫 医師 (たにぐちあつお)

東京女子医科大学附属 膠原病リウマチ痛風センター

東京都新宿区河田町10-22

  • 膠原病リウマチ内科
  • 教授

リウマチ科 内科

専門

痛風、関節リウマチなどのリウマチ性疾患の診断と治療

谷口敦夫

東京女子医科大学病院で研修後、現在の同院膠原病リウマチ痛風センターに入局。1991年より米国カリフォルニア大学サンディエゴ校に研究員として留学。帰国後、現在は東京女子医科大学の教授として、後進医師の育成にあたりながらリウマチ性疾患の臨床や研究に従事。痛風・高尿酸血症に関する雑誌での連載や特集、書籍の著作も多く、特に食事療法やレシピに関する著作は、分かりやすく読やすく実践しやすい本と読者からの反響も高い。

診療内容

痛風は、増え過ぎた尿酸が結晶化し、関節にたまって急性関節炎を起こした状態のことで、痛みが特徴的な病気だ。とくに、激痛発作が足の指の関節などに起こる。痛みは通常7日程度で徐々に治まるが、そのまま放置すると半年~1年後には再発する。また、痛風発作が頻発すると、腎臓にダメージがあることが多く、高血圧や高脂血症、糖尿病などを合併する危険も高まる。
「痛風は、高脂肪、高エネルギーの食事をはじめ、生活習慣と深いかかわりのある生活習慣病の1つです。日ごろの生活を改善することで予防ができる病気です。痛風患者の95%以上は男性で、特に30~50代に多いのですが、年々若年化の傾向にあり、女性も更年期以降は尿酸値が上昇するので注意が必要です」と言う谷口医師。
痛風の診断は、特徴的な症状の把握とともに血中の尿酸値の測定、関節液や痛風結節での針状の尿酸ナトリウム結晶の確認が重要。典型的な場合は痛風の診断はそれほど困難なものではないと言う。しかし、痛風と間違えやすい疾患があり、たとえば偽痛風、外傷による関節炎、関節リウマチ、変形性関節症、サルコイドーシス、関節周囲組織の細菌による炎症、乾癬性関節炎などがあげられる。これらとの区別が難しい場合には、関節液中の尿酸ナトリウム結晶の検出が重要となる。痛風と診断したら、次に、痛風の背景にある高尿酸血症の病型分類を行う。高尿酸血症は尿酸の過産生型と排泄低下型に分けられ、尿酸排泄量および尿酸クリアランス(尿酸排泄能力)検査を行うことで病型を分類できる。この分類は尿酸降下薬の選択に重要であるし、痛風の原因を推測する場合にも役立つと思われる。痛風の治療には関節炎の治療と高尿酸血症の治療があり、関節炎の治療には抗炎症薬を用いる。高尿酸血症の治療には生活指導と尿酸降下薬がある。尿酸降下薬をもちいて血清尿酸値を6.0mg/dl以下に維持することが重要である。また、同時に生活指導も必要となる。痛風患者にはメタボシックシンドロームが多く、したがって心臓循環器系の合併症も頻度が高い。高血圧の有無、コレステロールや中性脂肪値の異常、糖尿病の有無、腎機能検査なども適宜行っている。患者は、飲酒家が多いので肝機能検査も大切であるという。

医師プロフィール

1983年 三重大学医学部 卒業
1985年 東京女子医科大学附属リウマチ痛風センター助手
1991年 米国カリフォルニア大学サンディエゴ校研究員
2003年 東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター助教授
2008年 同 教授