長瀬満夫 医師 (ながせみつお)

長瀬クリニック

東京都板橋区徳丸2-20-12

  • 院長

リウマチ科 内科 整形外科

専門

痛風、関節リウマチ

長瀬満夫

30年来、痛風の研究・治療に取り組んできた長瀬満夫医師は、1999年にクリニックを開設。痛風は通常、足指の発赤や腫れ、疼痛を伴う発作、または尿酸値7mg/dl以上の高尿酸血症により診断される。長瀬医師は、痛風は症候性尿酸塩結晶沈着症であるという視点から、結晶の同定を診断の最重要基準に据え、高尿酸血症が見られない場合でも痛風を否定しない。慢性期の管理にも力を入れ、尿酸降下薬を用いて再発作や内臓障害を予防するとともに、尿酸値を目標値に維持することで寛解を目指す。

診療内容

痛風の診断には2つの方法がある。1つは急性関節炎の関節液を偏光顕微鏡で観察して尿酸塩結晶発見に努めること、もう1つは様々な症状の併発に注目すること。男性患者の場合、足指痛風、発赤、7mg/dl以上の高尿酸血症が見られれば痛風の診断確率は88%となり、さらに、X線で非対称性の腫脹が確認できれば診断確率は95%以上になる。実際に、足の関節に特徴的は急性関節炎を認めるものは痛風と診断できることが多いが、その一方で、急性関節炎がないものでも痛風の可能性は否定できない。このため長瀬医師は、悪性疾患が認められない患者に対しては、痛風と確定できなくてもその可能性を除外せず、経過を慎重に観察する。
発作時には、患部の安静、冷却、可能な時間帯での挙上を指導し、鎮痛と炎症制御のために迅速な治療が実施される。薬剤治療が中心で、通常は、発作に対しては最初に非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)を用いることで、ほとんどの症例で疼痛は緩和される。ただし、NSAIDsは胃潰瘍、腎疾患を持つ患者には使用が制限され、心筋梗塞の副作用の心配があるため、発作が軽快すればすみやかに使用を中止する。NSAIDsが使えない患者や効果が認められない患者、関節炎が多発性の場合は、副腎皮質ステロイドが投与される。また、発作が頻発に起こる場合には、コルヒチンが処方される。
「痛風は長期間の治療を含めた管理が重要」と強調する長瀬医師は、痛風発作の症状が落ち着いてくると、尿酸降下薬の投与を開始する。血清尿酸を6mg/dl以下に保つことで痛風発作が起こらなくなるとともに、痛風結節が小さくなって最終的には消失することが明らかになっているからだ。仮に尿酸降下薬を中止すると、81%の患者に痛風関節炎が再発し、43%の患者に痛風結節が再発したという。ただし、発作後3~6ケ月は再発しやすい期間にあたり、患者は大きな不安を抱えている。このため長瀬医師は、不安定な時期を過ぎれば、発作は起こらなくなることを患者に伝え、尿酸降下薬を継続して服用させるとともに、念のためにNSAIDsを携帯するように勧めている。同時に、尿酸値の上昇を防ぐために、患者に合った食事療法や運動習慣についての提案、指導も実践している。医師は発作の苦痛を速やかに緩和するとともに、患者が医師を信頼して痛風管理に取り組み、寛解を維持する。それこそが長瀬医師の目指す痛風とのつきあい方といえる。

医師プロフィール

1978年 3月 群馬大学医学部卒業
1983年 6月 国立高崎病院医員(整形外科)
1986年12月 ペンシルバニア大学医学部研究員 (Post-doctoral researcher)
1988年 6月 群馬大学医学部整形外科学講座助手
1990年 6月 群馬大学医学部付属病院講師(整形外科)
1997年 8月 村山病院整形外科部長
1999年 8月 長瀬クリニック院長(現職)