岩井圭司 医師 (いわいけいじ)

阪本美佐子メンタルクリニック

兵庫県神戸市灘区宮山町3-3-1 六甲駅前ビル5F

  • 精神科、心療内科
  • 教授

心療内科 精神科 内科

専門

PTSD(心的外傷後ストレス障害)、 統合失調症

岩井圭司

岩井圭司医師は、兵庫教育大学大学院にて教授として臨床心理士の養成にあたる一方、精神科医として臨床の現場にも立ち続ける。わが国において災害のもたらす精神的影響性が広く注目された阪神・淡路大震災が起きた際には被災者援助機関として設立された「こころのケアセンター」の医師として仮設住宅にも幾度となく足を運び、その経験をPTSDをはじめとする心的外傷関連領域の研究におおいに活かしている。精神的被害の法廷評価にも力を入れており、私的鑑定を合わせると60余件の裁判に関与してきた。

診療内容

1995年の阪神・淡路大震災では、支援者自らが被災者でもあるという体験を多くの人がした。岩井医師もそのひとりだ。消防車も救急車も駆けつけられないような状況のなかでの救助活動をはじめ、独特な閉塞感が漂う避難所でのできごとなど、体験者にしかわからない多くのことをつきつけられたという。
そのときの体験がPTSDをはじめとする心的外傷関連領域の研究・臨床にとても大きな影響を与えた。この経験から被災者だけではなく、救援者が受ける心的影響についても研究した。
「救援活動では悲惨な場面を見たり、話を聞いたりしますので、それだけでも大きな精神的影響を受けます。それでもなんとかしようと頑張ってしまうため、自分で感じている以上に大きなストレスを受けているのです。そのまま無理をすると、あとで精神的な症状があらわれたり、疲れはててなにもできないような状態になることもあります。ですから、もし疲れが取れないなと思ったら、どうか無理をせず心身を休ませることを優先してください」(岩井医師)
岩井医師によれば、救援者は使命感が強いため、休みをとらないで働きがちになり、そのためそのしわよせが、のちに精神バランスの崩れとしてあらわれるのだという。
現在、岩井医師は大学で後進の指導にあたりながら、同クリニックにて診療をおこなっている。同クリニックではPTSDだけではなく、うつ病、統合失調症、パニック障害、強迫性障害、社交性不安障害などの疾患を診ている。しかし、いまだに精神科・心療内科を受診することに抵抗を感じる人がいる。
「とくに強いストレスやトラウマをこうむった人は“どうせ人に話してもわかってもらえない”という悲観論や孤立無援感にとらわれて、誰にも相談しないし受診もしないで引きこもってしまうということになりがちです。でも、誰かに話を聞いてもらえるだけで楽になった、という人も実際に少なくありません。ひとりで悩まないで気軽に相談してみてください」と岩井医師。多くの現場でたくさんの症例と対峙してきたゆえの的確な診断と人を包み込むような診察への評価は高く、あまたの信頼を得ている。

医師プロフィール

1986年3月 神戸大学医学部 卒業
1988年7月 兵庫県立光風病院
1994年7月 神戸大学医学部精神神経科 助手
1996年9月 兵庫県精神保健協会こころのケアセンター
1998年8月 兵庫県立精神保健福祉センター課長
2000年4月 兵庫教育大学助教授
2004年3月 兵庫教育大学教授
2005年4月 兵庫教育大学 大学院学校教育研究科教授
2007年4月 兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科(博士課程) 副研究科長
2011年4月 兵庫教育大学発達心理臨床研究センター長