医師の紹介
診療内容
これは日本人の450人に1人の割合だという。またその予備軍ともいえる慢性腎臓病の患者は実に1,300万人を数える。
「腎不全医療には、血液透析、腹膜透析、移植という3つの道がありますが、日本においてはこの3つがアンバランスな状況になっています。血液透析がもっとも多く、腹膜透析は全透析患者の3~4%ほどにとどまっています。このバランスを改善して適切な治療法を患者さんに提供できる腎不全治療システムを確立する必要があります」(伊藤医師)
どの治療がその患者にもっとも合っているのか。状況に応じてじっくりと話し合いながら判断していくことが大切だという。
「もちろん、透析まで至っていない慢性腎不全に対しては、できるだけ透析導入までの期間を長くできるように努力します。食事・薬物療法を中心とした保存療法を積極的におこない、さらにアンジオテンシン受容体拮抗薬や経口毒素吸着薬の投薬をおこなっていきます」(伊藤医師)
外来診療では、コントロールしにくい高血圧やむくみがある場合、あるいは初めて慢性腎不全を指摘された患者には、短期間(3日程度)教育・治療のための入院を勧めているという。これにより、病気に対する自覚が生まれ、腎臓の働きや腎不全という病気についての知識を得ることができる。さらにこうすることによって、将来おこなうことになるかもしれない透析への理解と不安を少しでも解消することができる。また、患者に可能性があれば腎移植の道も積極的に検討して進めたいと考えている。また腎臓病においては、腎臓の状態を詳しく調べるために腎生検という検査がおこなわれるが、担当医師は、その診断と治療方針の助言をおこなっている。
医師プロフィール
1987年7月 名古屋大学医学部附属病院 第3内科
1996年1月 アムステルダム大学 病理学教室 腎疾患リサーチフェロー
1998年5月 中部労災病院 腎臓内科部長
2005年2月 名古屋大学医学部附属病院 腎不全システム学寄附講座 准教授
2010年2月 名古屋大学大学院医学系研究科 腎不全総合治療学寄附講座 教授
2017年5月 愛知医科大学腎臓・リウマチ膠原病内科 教授
「慢性腎臓病」を専門とする医師
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海津嘉蔵 医師 (かいづかぞう)
新北九州腎臓クリニック
腎臓内科・透析・高血圧・糖尿病 院長
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木村健二郎 医師 (きむらけんじろう)
JCHO東京高輪病院
内科(腎臓) 院長
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栗山哲 医師 (くりやまさとる)
三穂クリニック
一般内科、腎臓・高血圧科、(循環器科、胃腸科、整形外科、肛門科など他の医師主体) 院長補佐
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小松康宏 医師 (こまつやすひろ)
聖路加国際病院
腎臓内科 非常勤医
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酒井謙 医師 (さかいけん)
東邦大学医療センター大森病院
腎臓内科 教授(人工透析室)
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玉垣圭一 医師 (たまがきけいいち)
京都府立医科大学附属病院
腎臓内科 診療副部長、講師
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塚本雄介 医師 (つかもとゆうすけ)
板橋中央総合病院
内科統括部長 腎臓内科 院長補佐 主任部長
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山縣邦弘 医師 (やまがたくにひろ)
筑波大学附属病院
腎臓内科 教授
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山本裕康 医師 (やまもとひろやす)
厚木市立病院
内科 院長