東舘紀子 医師 (ひがしだてのりこ)

東京女子医科大学附属成人医学センター

東京都渋谷区渋谷2-15-1 渋谷クロスタワー20F・21F

  • 婦人科
  • 准講師

産婦人科 婦人科

専門

更年期障害、婦人科一般

東舘紀子

東舘紀子医師は、早くから女性医学、更年期医療に積極的に取り組むパイオニア的な存在、不調に悩む中高年の女性をサポートしている。更年期障害の治療の重要性を痛感し、25年以上前からHRT(ホルモン補充療法)を積極的に推進している。東館医師が勤務する婦人科では、中高年女性のQOL向上を目指し、更年期・老年期障害の診療を行うとともに、若い女性の月経異常をはじめとする各年代の女性の婦人科系トラブルに対応している。2007年・2009年NHK教育「きょうの健康」、2010年NHK総合「キラキラ40」などに出演。

診療内容

多くの女性は50歳ぐらいで閉経を迎え前後5年ずつの10年間ぐらいを「更年期」と言い、女性ホルモン(エストロゲン〔卵胞ホルモン〕、プロゲステロン〔黄体ホルモン〕)の分泌量が減少し、ホルモンバランスの乱れによって身体に様々な変調があらわれる。「更年期障害」で起こる症状は200種類以上とも400種類以上とも言われている。人によって現れる症状や程度が異なるため、更年期障害と特定できないケースも少なくない。
 一般的に、更年期に入ると月経の周期が乱れ始め、主な体の症状としては、顔がほてる、汗をかく、手足や腰が冷える、動悸・息切れ、疲労感、肩こり、頭痛、腰痛、関節痛、めまい、吐き気、舌の痛み、皮膚の乾燥など。心の症状としては、落ち込む、怒りやすい、イライラする、無気力、憂うつ、不安感、不眠(寝つきが悪い、眠りが浅い)、集中力の低下などが起こる。
 また更年期以降は、がんが増えてくる年代でもあり、子宮がん、乳がんなど、年に1回は検診をうけるように勧めている。更年期に今までとはちがう何らかの症状があり、つらいと感じたり、日常生活に影響が生じる場合は婦人科の「更年期外来」を受診しよう。

同科では、問診と更年期指数のチェック表に記入し、その結果、更年期障害の疑いがあれば、血液中のホルモン量の検査を行っている。エストロゲンの減少、卵胞刺激ホルモンの増加など、ホルモン量に更年期特有の変化がみられれば、更年期障害と診断する。更年期以降は、骨粗鬆症、動脈硬化、脂質異常症、心筋梗塞、脳卒中などの病気にかかりやすくなり、萎縮性膣炎、皮膚の老化、性交痛なども起きやすくなる。

 治療は、減少した女性ホルモンを補充し更年期のつらさを緩和する「HRT (ホルモン補充療法)」を中心に、漢方やサプリメントなどを使った治療も行っている。東舘医師自らも以前はHRT (ホルモン補充療法)をしながら婦人科医療に取り組んでいた。
「HRT (ホルモン補充療法)をしてみたいけどためらいがある、迷っていると言う人には、1カ月お試しをお勧めしています。1カ月でかなり楽になりますので、納得した上で続けることをお勧めしています。さらに、更年期障害のピークは過ぎても長期間続けたい人や、大きな子宮筋腫を抱えている人には、半量を処方するなど、患者さんの症状に合わせて対応しています」(東舘医師)
 エストロゲンの減少は脳機能にも影響を与えるので、物忘れや集中力の低下が起きやすくなったり、これまでできていたことができなくなったりとあせりや不安にかられ、うつ状態となることもあると言う。
 40~50代の仕事を持つ女性にとって「仕事、子育て、介護と何役もこなさなくてはならない時期に、体調不良が重なっては精神的にもまいってしまいます。元気で仕事や家事をこなし、自分の楽しみももって過ごせうように早めに治療しましょう」東舘医師はあつく語る。

医師プロフィール

1953年静岡県生まれ
1978年 秋田大学医学部卒業 東京女子医科大学産婦人科に入局後
1987年より現職

「更年期障害」を専門とする医師