PET検査
PET(positron emission tomography)は核医学検査の一つです。通常施行されるFDG-PET検査は、グルコースと同様のはたらきのあるFDG(fluorodeoxyglucose)を放射性原子で標識しておき、静脈内に注射をします。その後、FDGが組織で活用されるまで一定の時間を経てから検出器を使用して画像化させます。FDGが多く活用された組織では、それに標識された物質が多く取り込まれるので、濃い陰影として描出されます。
がん組織では、ほかの組織にくらべて糖代謝が活発なため非常に濃い陰影となります。PET検査では、CT検査でわからない病変の性質を捕捉でき、悪性腫瘍か良性腫瘍かを見きわめるのと、他臓器へのがん転移病巣の発見にたいへん役立ちます。いっぽう、結核などの炎症性肺病変でもPETで陽性になることがあり(偽陽性)、注意が必要です。また、1cm以下の小さな悪性腫瘍では陰性であること(偽陰性)もあります。
がん組織では、ほかの組織にくらべて糖代謝が活発なため非常に濃い陰影となります。PET検査では、CT検査でわからない病変の性質を捕捉でき、悪性腫瘍か良性腫瘍かを見きわめるのと、他臓器へのがん転移病巣の発見にたいへん役立ちます。いっぽう、結核などの炎症性肺病変でもPETで陽性になることがあり(偽陽性)、注意が必要です。また、1cm以下の小さな悪性腫瘍では陰性であること(偽陰性)もあります。
(執筆・監修:順天堂大学大学院医学研究科 准教授〔呼吸器内科学〕 十合 晋作)