CT・MRI検査

 CT(コンピュータ断層撮影)検査とは、ドーナツ型をした機器の中にあるX線発生装置と対側にある検出器のセットがからだを回り、輪切りの断層撮影をする検査です。これにより得られた輪切りの像をコンピュータ解析によって立体的な画像をつくり出し、体内のようすを調べることができます。近年は見やすい画像をつくる技術の進歩によって、複雑なかたちをしたものもわかりやすい画像として見ることができるようになっています。このため大動脈瘤(りゅう)や大動脈解離の診断においては重要な役割を果たしており、手術前の評価として欠かせないものです。
 心臓は動くため撮影はむずいかしいとされてきましたが、検出器を横並びにふやして(64列、128列、320列など)同時に多くの断面がとれるようになったことや、検出器と放射線発生装置のセットが2つ同時に回転してシャッタースピードを速くするなどの技術の発展がめざましく、よりリアルできれいな画像がとれるようになりました。これにより心臓に血液を送る冠動脈(冠状動脈)や心臓の中のかたちや弁も見ることができるようになり、心筋梗塞や狭心症などの診断に役立っています。特に心臓そのものに血液を送る冠動脈という血管は、これまで心臓カテーテル検査でしか見ることができませんでしたが、からだにカテーテルという細い管を入れずに見ることができるようになり、冠動脈CT検査としてひろく実施されています。腕の血管から造影剤を注射して検査をおこないますが、実際の撮影時間は1分以内で終わります。検査の準備や息止めの練習などを含めても検査時間は30分以内になりますが、造影剤のアレルギーがないかどうかようすをみる時間が必要です。
 いっぽう、MRI(核磁気共鳴画像法)検査も血管や心臓の検査に用いられるようになりました。これは強力な磁場をもつドームのなかに入り、数分間動かずにいる検査です。この検査はからだの組織によって電磁波に対する反応が違うことを利用して画像をつくるものです。CTやX線検査とは異なり放射線を利用しないものなので、被ばくの心配はありません。水や脂肪などがわかりやすく、心臓についても組織の違いを明瞭に分けることができ、目的に応じた撮影法(シーケンス)を選ぶことができます。特に心筋症など心臓の筋肉が傷んだようすを知りたい場合によくおこなわれています。CT(コンピュータ断層撮影)検査MRI(磁気共鳴画像法)検査