「女性外来」の先駆者―対馬ルリ子氏|一流に学ぶ
「産婦人科」の固定観念打破=気楽に相談、専門かかりつけ医を提唱
女性が生涯にわたり心身ともに健康でいられるためのサポートをしたい―。産婦人科医の対馬ルリ子さんは、女性特有の不調に対応する「女性外来」の先駆者の一人として女性医療をけん引してきた。「産婦人科は妊娠した女性が行く所」という固定観念を打ち破り、思春期から老年期にいたる幅広い年齢層の女性が、何かあったときに気軽に相談できる女性専門のかかりつけ医の重要性を提唱。東京・銀座に開業した自らのクリニックで日々、診療に当たるほか、全国約500人の医師らが参加するNPO法人女性医療ネットワークの理事長として、女性医療のレベルアップに努める。「女性を助けたい」という思いの源流は、生まれ故郷の弘前時代にまでさかのぼる。
対馬ルリ子(つしま・るりこ) 1958年青森県弘前市生まれ。84年弘前大学医学部卒業、東京大学医学部産科婦人科学教室入局、東京都立墨東病院周産期センター産婦人科医長などを経て、2002年ウィミンズ・ウェルネス銀座クリニック(現・女性ライフクリニック銀座)開院、03年NPO法人女性医療ネットワーク設立、12年女性ライフクリニック新宿併設、17年日本家族計画協会「松本賞」、「第46回デイリー東北賞」受賞。ウィミンズ・ウェルネス理事長。東京大学医学部大学院非常勤講師。医学博士。(了)