前田憲志 医師 (まえだけんじ)

大幸砂田橋クリニック

愛知県名古屋市東区大幸4-18-24

  • 内科、腎臓内科、人工透析内科、在宅医療
  • 院長

内科 緩和ケア 腎臓内科

専門

内科全般、特に腎疾患の診断治療、慢性腎炎の除菌療法、腎保護療法の推進、保存期腎不全の透析移行抑制療法、最適な透析療法、在宅医療、寝たきりにならないための体力増強療法など

前田憲志

日本で初めて在宅血液透析医療を行った腎臓・透析・在宅などの権威。腎研究会賞受賞経験あり。ECUMの開発・在宅血液透析の普及・透析療法の成績に影響するわが国における危険因子の検出・至適治療条件の設定・保存期腎不全治療の推進・糖尿病性腎症の進展防止の推進・透析導入予防のための保冷24時間蓄尿検査の推進などに従事。2012年4月より社団法人日本在宅医学会代表理事として在宅医療の拡充と地域包括ケアシステム構築への取り組みを実践するほか、在宅血液透析研究会会長として在宅血液透析の発展に努める。名古屋大学名誉教授。

診療内容

病院の平均入院日数が短縮された現在、在宅での治療を必要とする患者が増加している。前田医師が院長を務める同クリニックでも、名古屋市東区・北区・千種区・守山区などの地域の患者を対象に、内科疾患を中心とした往診を行っている(対象地域・往診日などは要問合せ。なお、外来では腎疾患の進行防止や血液透析療法に力を入れている)
「在宅医療では体力を増強して生命力を引き出すための“基盤整備”が、多くの病態の治療効果を高める上で重要。軽症の方の場合は寝たきり防止を目的とし、補気補血療法などで体力を増強することに力を入れています。体力が増強するにつれて、自己の生活は自身で出来るだけ行える自立に向けた援助を行います」と前田医師は言う。
きちんとした栄養補給と強い気力を行い、摂取蛋白の体蛋白への移行が促進され易い状況をつくり、さらに「エネルギー産生を高める」基礎的条件を整備することで、自立へのリハビリテーションの効果は大きくなるという。
医療機器の援助が必要な場合は、在宅酸素療法・在宅中心静脈栄養療法・在宅経管栄養療法などの指導や管理を行っている。
前田医師の専門分野である腎疾患患者に対しては計算による栄養素の投与のみではなく、「実際に摂取された蛋白量」「筋肉量の変化」「エネルギー消費量(関節熱量測定)」を実測し、その成績を基に「リハビリ」「補気・補血薬」などで体力増強を図ることが、在宅治療の第一歩。また、食欲増進のために六君子湯(食欲増進ホルモンであるグレリンの分泌を期待)やペリアクチン(抗セロトニン作用による食欲増進を期待)を使用するという。なお、前田医師は日本在宅医学会の代表理事でもある。
「病院医療は20世紀の最後に急速に進展しましたが、21世紀になりいくつもの限界が見え始めています。特に、高齢者や障害者に対しての適切な対応ができておりません。これから日本の医療を良くしていくためには、在宅医療の充実が必須。そのためにも在宅医療に関わる多くの人の理念・知識・経験を集積し、外来診療や病院等の施設内医療とは異なる原理を確立して在宅医学を構築し、在宅医が集い在宅医療の技術等をともに研鑽し、在宅医療にやりがいと面白さを見いだせる医師や医療者を育成することが、私たちの使命。それができて初めて、在宅で療養する方々とそのご家族の“生活の質”の向上に寄与できると考えています」と、在宅医療の展望とその道のりを語る。高齢化や介護家族数の不足、これまでの病院中心の医療が大きく変わろうとしていること――など疾病構造や社会構造の変化に対応し、医療・福祉・生活を一体とした支援がどこまでできるか。そのためにも、同クリニックがもつ「有機的なつながりのある地域活動の発信基地」としての役割は大きい。

医師プロフィール

1965年 名古屋大学医学部 卒業
1966年 名古屋大学医学部付属病院分院内科副手入局
1973年 名古屋大学医学部附属病院内科助手
1979年 名古屋大学医学部附属病院分院検査部助教授
1991年 名古屋大学医学部附属病院内科教授
1992年 名古屋大学医学部附属病院分院長
1996年 名古屋大学医学部附属病院在宅管理医療部教授
2002年 名古屋大学名誉教授、大幸砂田橋クリニック院長