鈴木央 医師 (すずきひろし)

鈴木内科医院

東京都大田区山王3-29-1

  • 在宅医療(内科、消化器内科、老年内科)
  • 院長

内科 老年科 消化器科

専門

緩和ケア・在宅医療

鈴木央

わが国における緩和ケアの草分けである父の鈴木荘一医師(前院長)が、日本に紹介したホスピス、ターミナル・ケアの概念を引き継ぎ、プライマリ・ケア、特に在宅緩和ケアを専門としている。内科医として外来診療を行いながら、その合間を縫うようにして自転車を駆って在宅患者の自宅に訪ね、がんの疼痛管理を始め、経験豊かな知識に基づいた高度な緩和ケアを提供する。さらに認知症についても多くの診療を行っている。地域のネットワークを活かしながら、かかりつけ医として患者とその家族の身近で支えている。

診療内容

鈴木内科医院は、地域の人々が利用する診療所として50年以上の歴史を持つ。内科全般の診療を行い、とりわけ消化器内科、老年内科は長年の実績がある。前院長で鈴木医師の実父でもある鈴木荘一医師は、弟をがんで亡くしたことをきっかけに、それまでのがん治療、とくに痛みに対する消極的な治療姿勢に疑問を持ち、1970年代に単身イギリスへ。近代ホスピスの祖とされるシシリー・ソンダース医師から、当時の日本にはなかった在宅型ターミナルケアのノウハウを学び、帰国後は在宅医療の先駆者として地域の人々を支えてきた。
鈴木医師は大学卒業後、消化器内科を専攻し、大学や関連病院で研鑽を積みながら、緩和ケアやがんの疼痛管理について独学で研究。1999年に診療所を引き継ぎ、在宅療養支援診療所として、365日24時間対応で在宅患者のケアに当たっている。訪問診療を行うのは、医院の半径2km、自転車で15分程度のエリア。平均して、常時3~4人が在宅でがん疼痛管理を受け、外来で緩和ケアを受けている人もほぼ同数いる。それ以外の在宅ケアを受けている人が30~40名前後。もちろん緩和ケア以外でも、外来通院が難しい患者の場合は、在宅診療を実施する。
疼痛管理を行う際、鈴木医師は、モルヒネ・オキシコドン・貼り薬のフェンタニールという3つの医療用麻薬を、WHOのガイドラインに沿って使っていく。強い痛みには強い薬を、弱い痛みには弱い薬を、迷うことなく使用する。医療用麻薬を中途半端に使用すれば、かえって痛みを招くおそれがあるのだ。患者の中には、医療用麻薬に対して否定的な考えを持つ人もいる。「痛みが消える代わりに命を縮めるのでは?」と、心配する人もいる。しかし、緩和ケアの目的は、単に痛みを取るだけではない。痛みを和らげることができれば、精神面のケアを進めることができ、生活にもゆとりが生まれる。苦痛が消えることで食欲が出る人もいるなど、決して消極的な治療ではない。
「積極的な治療の段階で麻薬を使うことは、安全性の面でも何ら問題はありません。たとえ早期のがんであっても、痛みがそこにあるのであれば、緩和ケアが介入すべきということを、当たり前の知識として知ってもらうことが大切なのです」(鈴木医師)
認知症診療…同院では、物忘れや認知症について相談したいという患者やご家族が来院すれば、随時、物忘れ外来として診療を行っており、現在、週に20名ほどが利用している。また、診療に時間がかかりそうな患者のために、週1回予約診療の枠を設けている。以前から認知症の相談などには対応してきたものの、地元の医師会が「物忘れ外来システム」をスタートさせたことを契機に本格的に始動したのだ。同システムでは、認知症の疑いがある患者に対しては、医師会で作成した「認知症連携パス」の項目をチェックした上で、専門医療機関に紹介する。認知症の詳しい画像診断は専門医療機関の専門医に任せ、確定診断後の治療・ケアはかかりつけの開業医が担当する。最近では、より早い段階での診断が可能となってきた。しかし、診断が確定することによって、家族は大きな不安とストレスを抱え込むことになる。認知症連携の中でかかりつけ医は、薬物療法だけではなく、家族のケアという大きな役割を担っている。
「ご家族にとっては、長い行き先の見えない旅路を共に歩むかかりつけ医がいることが、大きな支援になると感じています」(鈴木医師)

医師プロフィール

1987年3月 昭和大学医学部 卒業
1991年6月 同大大学院修了
1994年6月 高津中央病院内科医長
1996年6月 社会保険病院都南病院内科部長
1999年8月 鈴木内科医院 副院長
2015年 鈴木内科医院 院長