川崎病〔かわさきびょう〕 家庭の医学

 発熱、発疹、くちびるや口の中の赤み・イチゴ舌、眼球結膜(白目)の充血、くびのリンパ節のはれ、手足のむくみや手のひら・指の赤みなどを症状とする、全身の血管に炎症が起こる病気です。
 原因はいまだに解明されていません。1歳前後の子どもに多く、BCG接種部位の赤みや回復期に指先の皮がむけることなども特徴的といわれています。約1%の人で冠動脈に動脈瘤(どうみゃくりゅう:こぶ)ができ、そのうちの一部で狭窄(きょうさく)などによる心筋の後遺症を残す問題があります。
 アスピリンやガンマグロブリンによる治療で、以前より後遺症が残る頻度は減少しています。川崎富作博士が1967年に報告した病気で、アジア地域に多いとされています。

【参照】子どもの病気:川崎病

(執筆・監修:公益財団法人 榊原記念財団附属 榊原記念病院 小児循環器科 部長 矢崎 諭
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