急性喉頭蓋炎、喉頭浮腫〔きゅうせいこうとうがいえん、こうとうふしゅ〕 家庭の医学

 喉頭や咽頭(いんとう)の炎症を放置し悪化させると、声がこもって発音がはっきりしなくなったり、ものや水も飲めなくなり、呼吸も苦しくなります。発音がはっきりしなくなり、つばがたまって飲み込みにくくなるのは、のどが狭くなった徴候が考えられます。これらの症状は急激に悪化します。
 痛みを伴わない場合、アレルギーによる咽頭や喉頭の浮腫も考えられます。食べ物、環境変化、薬、さらに近年ではサプリメントなど想像もつかないことが原因のこともあります。

[治療]
 まず原因を除去します。かぜや扁桃炎(へんとうえん)など炎症が原因の場合は、禁酒、禁煙、禁入浴のほか、くびを冷やしたりします。発声で悪化する場合や飲み込んで痛みが強い場合、無理に話したり、飲み込んだりしないことも大切です。窒息の可能性もあるため、早期の医療機関受診をおすすめします。窒息を防ぐため、ステロイドの注射や、気管切開などをおこなう場合もあります。まずは気道の確保が大切です。余裕があれば原因となるものなどを考え、薬、食べ物などの場合はそのリストや実物を持って医療機関にかかりましょう。

(執筆・監修:独立行政法人 国立病院機構東京医療センター 臨床研究センター 人工臓器・機器開発研究部長 角田 晃一
医師を探す