赤星隆幸 医師 (あかほしたかゆき)

三井記念病院

東京都千代田区神田和泉町1

  • 眼科
  • 部長

眼科

専門

白内障

赤星隆幸

世界の失明原因の第一位である白内障の新しい手術法「フェイコ・プレチョップ法」の考案者として知られる赤星隆幸医師は、白内障治療のパイオニアであり、世界的トップランナー。国内では年間約10,000件の白内障手術をこなし、その数は日本一。自ら開発した知識や技術を広めるべく、海外の大学の眼科客員教授を併任しており、手術教育にも尽力している。今までに、世界66カ国で白内障手術に関する学術講演や公開手術を行い、現在でも海外の学会からの招聘を受けて、世界中を飛び回っている。

白内障手術の分野で最も貢献した眼科医に授与される第10回Kelman賞の2017年度受賞者に日本人として初めて赤星医師が選ばれました。
2017年3月にギリシアで授賞式が行われました。

現在、委託執刀医として秋葉原アイクリニック日本橋白内障クリニック
2施設で手術も行っている。

診療内容

点眼麻酔による日帰り手術風景.jpg赤星医師の手術は圧倒的に早い。「通常は3~4分。最短で、片目1分28秒で行ったことがあります。呼吸器に疾患のある患者さんで、長いこと仰向けでいることが困難な方でした」(赤星医師)
もちろん、スピードを競っているわけではない。
「手術に時間がかかると、創口のみならず角膜に負担がかかり、術後に乱視を生じたり、角膜が濁って、視力回復が遅れます。また術中、長時間眼球に灌流圧が加わると、視神経を圧迫して、緑内障の視野障害が悪化することもあります。また手術時間が長くなると、細菌感染のリスクも高まります。時間をかけないことは、患者さんへの負担とリスクの軽減につながるのです」(赤星医師)
スピードを可能にしたのは「フェイコ・プレチョップ法」。従来の手術法では、濁った水晶体を片端から超音波を使って砕いて吸い取っていたのを、超音波をかける前に、水晶体をプレチョッパーという特殊な器具で、細かく分割しておくことで、超音波をかける時間をそれまでの1%程度にまで短縮できるようにした。さらに、わずか1.8ミリという創口の小ささも特徴だ。「極小切開」を実現させたのは、やはり赤星医師考案の特殊なインジェクター。
「1.8ミリの創口から、直径6ミリの眼内レンズを挿入します。遠近両用や乱視用のレンズもあるので、老眼や乱視のない良好な視力を回復することもできますよ」(赤星医師)
注射ではなく点眼麻酔、角膜切開なので出血も一切なく、術後すぐに物を見ることができ、眼帯なしで歩いて帰ることができる、ワーファリンなどの抗凝固薬を服用中の患者でも手術を受けられる…など、現在到達しうる限りの低侵襲治療、それが赤星医師の「極小切開超音波白内障手術」といえるだろう。
赤星医師は、こうした自ら開発した手術器具や技術を世界に広めるべく、海外の4つの大学の眼科客員教授を併任して、手術教育にも尽力している。今までに、世界66カ国で白内障手術に関する、学術講演や公開手術を行っており、現在でも海外の学会からの招聘を受けて、ほぼ毎月のように世界中を飛び回っているという。その傍ら、日本国内では三井記念病院以外での手術も含め、年間約10,000件の白内障手術をこなしており、その数は日本一だ。
「手術に関しては一切妥協しません。最善の材料、最善の技術をもって、患者さんにとって一番いい治療をするのが僕の信念であり、三井記念病院のポリシーです」(赤星医師)

フェイコ・プレチョップ法

近年多焦点眼内レンズを用いた手術が総手術件数の約17%と増えており、特に3焦点眼内レンズの移植数に関しては日本一の実績を誇る。術前から乱視がある症例には、全例乱視矯正用のトーリック眼内レンズ(保険適応)を使用しており、その割合は全手術症例の約40%と、これも日本一の実績を誇る。

医師プロフィール

1957年生まれ
1982年 自治医科大学卒業
1983年 自治医科大学眼科研究員
1986年 東京大学医学部付属病院眼科医員
1989年 東京女子医科大学糖尿病センター眼科助手
1991年 三井記念病院眼科科長
1992年 三井記念病院眼科部長 現在に至る

-ほか役職-
Harbin医科大学眼科客員教授、Fudan大学(旧上海医科大学)眼科客員教授、米国イリノイ大学眼科客員教授、アラブ首長国連邦 AEMED眼科客員教授