飯野ゆき子 医師 (いいのゆきこ)

自治医科大学附属 さいたま医療センター

埼玉県さいたま市大宮区天沼町1-847

  • 耳鼻咽喉科
  • 科長、副センター長、教授

耳鼻咽喉科

専門

中耳手術(鼓室形成術、鼓膜形成術など)、難治性中耳炎の治療、難聴一般

飯野ゆき子

飯野ゆき子医師は、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、癒着性中耳炎、耳小骨奇形などの中耳疾患の診断・治療、外リンパ瘻閉鎖術などの中耳手術などを専門とする。治療には鼓膜形成術あるいは鼓室形成術を実施。手術では聴力の改善と耳漏を止めることを目標とする。手術に関しては穿孔の大きさや場所、年齢、耳小骨の可動性、耳手術歴、保有する菌など、人それぞれ異なるため、それらを慎重に検討する。安全で確実、患者の満足度は極めて高い。好酸球性中耳炎などの難治な中耳炎の治療にも良好な成績をあげている。

診療内容

同科は、耳疾患において、中耳疾患(慢性中耳炎、滲出性中耳炎、真珠腫性中耳炎、好酸球性中耳炎、耳硬化症、鼓室硬化症、中耳奇形、外耳道閉鎖症など)の治療と手術(鼓室形成術、鼓膜形成術)を得意としている。また、難聴や中耳炎の診断と治療に関しては専門家が担当し、満足のいく診療体制を採用している。
慢性中耳炎(慢性穿孔性中耳炎)について:通常は中耳と外耳は鼓膜で隔てられているが、穿孔によりこのバリアがなくなることで細菌やカビが中耳内に入り込む。この状態が慢性中耳炎であり、慢性的な感染が穿孔を拡大し、難聴や体調のすぐれない時に耳漏が出る原因となる。治療には鼓膜形成術あるいは鼓室形成術を実施。手術では聴力の改善と耳漏を止めることを目標とする。手術に関しては穿孔の大きさや場所はもちろんのこと、年齢、耳小骨の可動性、中耳の調圧機構(換気能力)、耳手術歴、保有する菌など人それぞれ異なるため、それらを慎重に検討し、患者一人一人を常に大切に、安全、確実(鼓室形成術による穿孔閉鎖率99%以上)な治療を心がけている。
真珠腫性中耳炎について:皮膚および角質は体を守るバリアとしての役割を担う。通常は鼓膜の奥の中耳の部屋には皮膚のような細胞はない(代わりに、分泌物を排泄あるいはガスを拡散させる粘膜があり、中耳と外気とをつなげる耳管が中耳のバリアとしての役割を担っている)。しかし、中耳と外耳を隔てる鼓膜が中耳側へ吸い込まれ大きなポケットを形成したり、鼓膜に穿孔があったり、あるいは先天的な要因により、中耳内に垢を出す細胞が入り込んだ状態を真珠腫性中耳炎と呼ぶ。真珠腫には2つの大きな特徴があり、ひとつは排泄されにくい上皮や垢が、感染などを伴い徐々に周囲の骨を溶かしてしまうことで、中耳のみならず、内耳が破壊され、脳の炎症や、顔面神経の麻痺を引き起こしてしまう。もうひとつは、再発が多いことである。治療は、鼓室形成術による真珠腫の除去および中耳の部屋の再形成が必要になる。
同科ではそのような状況を踏まえて、慎重な手術前の計画はもちろんのこと、個々の状況にあわせたより確実な真珠腫除去操作、および再発率を極力抑えるべく、より確実な中耳形成を心がけている。術後は、通気治療やマクロライド療法を行いながら、真珠腫の再発の確認のため、定期的な画像検査や必要があれば点検手術を行う。
その他:耳小骨奇形、耳硬化症、潜在化鼓膜、外耳道閉鎖症、中耳炎術後症などの中耳疾患に対する手術療法、好酸球性中耳炎や血管炎などの難治性中耳炎に対する治療も実施している。
また、耳疾患には突発性難聴、メニエール病、聴神経腫瘍などの多くの内耳性あるいは後迷路性疾患が存在する。どの疾患も個々の状況を十分に検討しながら治療にあたるよう心がけている。

医師プロフィール

1974年3月 東北大学医学部卒業、東北大学耳鼻咽喉科学教室入局
1981年8月 ロンドン医科大学留学
1983年4月 東北労災病院耳鼻咽喉科
1985年6月 国立医療センター(現国立国際医療センター)耳鼻咽喉科厚生技官
1992年4月 帝京大学医学部耳鼻咽喉科助教授
2006年1月 自治医科大学附属さいたま医療センター耳鼻咽喉科教授
2008年4月 自治医科大学附属さいたま医療センター副センター長(併任)