須田康文 医師 (すだやすのり)

塩谷病院

栃木県矢板市富田77

  • 整形外科(足の外科、膝関節)
  • 病院長

整形外科 外科

専門

外反母趾、成人期扁平足、変形性足関節症

須田康文

外反母趾に対する手術の効果と限界について熟知した、外反母趾手術の名手である。外反母趾については2,000例を超える手術実績があり、外反母趾を究める唯一の存在でもある。日帰り手術は、自らが開発に関与した「DLMO(デルモ)法」と呼ばれる第1中足骨遠位骨切り術。2cm程度の小さな切開から中足骨の骨切りを行い、母趾の外反を矯正させた状態で母趾の先端から皮下に刺入したワイヤーで骨切り部を固定するというシンプルな方法で、軽度から中等度の外反母趾に対して適応される。手術によらない保存的治療にも力を入れている。

診療内容

同科で開発された「DLMO(デルモ)法」と呼ばれる日帰り手術は、2cm程度の小さな切開から中足骨の骨切りを行い、母趾の外反を矯正させた状態で母趾の先端から皮下に刺入したワイヤーで骨切り部を固定するというシンプルな手術は人気があり予約待ち状態。
「ただし、手術は1日で終わっても、骨が固まって腫れが引き、靴を履いて普通の生活ができるようになるまでにはおよそ3か月を要します。外回りの仕事や立ち仕事の方は、その間お休みしなくてはならないことを覚悟してください」
この他、変形が中等度から重度の症例に対して選択されるのは「スカーフ法」。中足骨を横から見てZ字型に骨切りして骨頭部分を外側に移動させる方法で、皮膚の切開は大きくなるが、骨切りした骨同士が噛み合うため術後の安定性が高く、早期に可動域訓練などのリハビリを開始できる利点がある。
重度の変形に対しては中足骨の付け根に近い部分で骨切りを行う「マン法」が選択される。この術式でも切開の範囲は大きくなるが、確実な矯正を得ることができる。これら3つの術式を使い分けることにより、様々なタイプの変形に対応することが可能なのだという。須田医師は、手術によらない、保存的治療にも力を入れている。
「保存的治療の基本は靴の指導、装具療法、運動療法です。靴の指導は、ハイヒールや足先のとがった靴は外反母趾を助長するのでやめる。母趾の付け根がゆったりしすぎる靴も、第1中足骨が内反し、外反母趾がかえって悪化する原因となりえるといったことをお伝えします。装具療法は、アーチ構造の低下のため足底痛を認める例に対して、中敷を挿入しアーチを持ち上げることで疼痛の軽減をはかったりします。足の親指と人差し指が重なって、体重が上手く支えられなくなっている患者さんには、指の間にガーゼやコットンを丸めて挟んでいただくこともあります。5本指ソックスもいいですね。運動療法のおススメは、母趾外転筋訓練です。グーの形を作るように両脚の指を軽く閉じて、指に力を入れてパーの形に広げて10秒間静止して、元に戻します。(1セット20回、1日2~3セット)軽度から中等度の方にこのトレーニングをしてもらうと、角度を数度減らすことができますし、外反母趾でない方には予防運動にもなります。手術後の再発予防にもおススメしています。硬くなっていると、手術の時にもうひと手間かけなくてはならないので、親指の関節のストレッチもぜひやっていただきたいですね。それからホーマン体操もおススメです。両足をそろえ、両足の親指にゴム(閉じたときにたるまない程度の長さ)をかけ、かかとを合わせたまま、足先をできるだけ外側へ開き、元に戻します(1回5分程度、1日2~3回)」とはいえ、保存療法はあくまでも痛みを緩和するための対症療法であり、外反母趾の変形そのものを改善する効果はほとんどないという。
「保存的治療の一番のメリットは、社会生活を妨げないことです。でも、永続的に変形を治したいと思うのでしたら、やはり手術しかありません。保存的治療、手術的治療双方のメリット、デメリットをよく理解した上で治療法を選択することが大切ですし、私も、診療の際はしっかりとご説明するようにしています」

医師プロフィール

1986年 慶應義塾大学医学部卒業
1996-'98年 イギリス・リーズ大学留学
2005年 慶應義塾大学整形外科専任講師
2016年 国際医療福祉大学三田病院整形外科部長
2017年 国際医療福祉大学 塩谷病院 病院長