大澤美貴雄 医師 (おおさわみきお)

東京クリニック

東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル1F・B1F

  • ボツリヌス神経治療外来
  • 部長

神経内科 内科

専門

片側顔面痙攣、眼瞼痙攣、痙性斜頸

大澤美貴雄

大澤美貴雄医師は、片側顔面痙攣、眼瞼痙攣、痙性斜頸など、本人の意志とは関係なく、不随意運動を引き起こす疾患をボツリヌス毒素(片側顔面痙攣、眼瞼痙攣にはA型のボトックス、痙性斜頸にはA型のボトックスとB型のナーブロック)の局所注射によって治療するスペシャリスト。これらの疾患の治療には、脳外科手術も用いられるが、開頭手術への抵抗を有する患者の多くは、神経内科医のもとを訪れる。容姿にかかわる部分の治療だけに、単に不随意運動を止めるだけではない、繊細な技術が求められるこの治療において、高い技量と経験をもつ。痙攣の程度を見ながら、できるだけ副作用を起こさないように進めるのが特徴。

診療内容

片側顔面痙攣、眼瞼痙攣、痙性斜頸など、本人の意志とは関係なく、痙攣する、捻じれる、傾くなど、といった不随意運動である。片側顔面痙攣では、表情筋を収縮させる顔面神経が主に脳動脈に圧迫されて興奮し、表情筋が不随意にピクピク収縮する。眼瞼痙攣や痙性斜頸は、ジストニア、すなわち筋肉の緊張による異常な姿勢または繰り返す動きであり、眼瞼周囲や頭頸部の筋肉を制御する脳中枢の異常な指令がこれらの筋肉を収縮させ、頻回な瞬きや不随意な閉眼、頭頸部の捻れ、傾き、振るえなどをもたらす。
その治療は、外科的手術もあるが、第一選択肢としてボツリヌス療法がある。ボツリヌス療法とは、ボツリヌス菌が作り出すボツリヌストキシンを注射することで、神経と筋肉の繋ぎ目をブロックして筋肉の緊張を緩和させ、緊張によって起こる異常な姿勢や痙攣の症状を改善するもの。現在、日本では片側顔面痙攣、眼瞼痙攣、痙性斜頸、上下肢痙縮などに対して承認されている。大澤医師は、日本でこの治療を最も多く行っている医師の一人。全国から来院する患者のなかには「複数の病院を転々とし、300万円以上の治療費を費やしてきたが駄目だった」という患者もいるという。
 「片側顔面痙攣、眼瞼痙攣に対するボツリヌス療法のメリットは、痙攣を優先的に抑えられること。効果の持続期間は3~5カ月ですので患者さんは定期的に治療を受ける必要があります。気をつけなくてはいけないのは、痙攣の状況をみながら注射することです。痙攣を止めても、表情筋は極力麻痺させないようにするのが医師の腕です。仮に麻痺がみられても、程度は軽く、一時的であり、神経が再生し元に戻ります。微調整が大事であり、薬の量や濃度の加減、注射する個所、左右のバランスを考慮して治療します。ボトックス治療での改善は、片側顔面痙攣600例中90 %以上です。」大澤医師は、痙攣の程度をみながら、できるだけ麻痺を起こさないように治療するのだと云う。

頭頸部の捻れや傾きなどを示す痙性斜頸に対するボツリヌス療法では、異常に緊張した頭頸部筋を針筋電図モニタにより客観的に評価し、原因筋を見極めている。また、原因筋が複数の場合には筋の異常な電気的活動の大きさを相対的に比較し、ボツリヌス毒素の配分を決めている。これまでの同療法を施行した痙性斜頸の患者数は約800例と日本で最も多く、そのうち90 %で改善し、約4・50 %で(ほぼ)消失し、良好な治療結果を得ている。
ボツリヌス治療において、個々の患者さんの症状を正確に把握し、患者さん個々の希望に応じたカスタマイズ治療を目指している。

医師プロフィール

1974年3月 弘前大学医学部卒
1974年4月 東京女子医科大学総合内科入局
1976年4月 同神経内科所属
1983年12月~1985年12月 英国ロンドンThe National Hospital,Queen SquareのDr. A.M.Halliday研究室で誘発電位研究
2009年8月~ 東京女子医科大学神経内科准教授
2014年 東京クリニック ボツリヌス神経治療外来 部長(木曜のみ 新百合ヶ丘総合病院 ボツリヌス神経治療外来)
2015年 第2回日本ボツリヌス治療学会学術大会 大会長

「片側顔面痙攣・三叉神経痛」を専門とする医師