肝膿瘍〔かんのうよう〕

 虫垂炎(盲腸炎)、胆嚢(たんのう)炎、胆管炎のときに、肝臓にうみがたまることがあります。また、アメーバ赤痢でもみられます。高い熱が出て、いちばん下の肋骨あたりにはったような感じがして、肝臓のところにかたまりを触れる場合もあります。

[治療]
 単発性の細菌性肝膿瘍は抗菌薬が有効な例が多く抗菌薬のみで治癒させることができます。しかし抗菌薬が無効なときは、経皮経肝的に膿瘍をドレナージ(排膿)します。あまり長く抗菌薬のみで治療していると、他臓器の血栓症など重篤な合併症を起こしてくるので、1週間程度でドレナージに踏み切らなければなりません。さらにドレナージでも治癒しない場合は、肝切除により膿瘍を取り除く場合もあります。胆嚢炎に続発するものの処置も同様です。
 胆石やがんによって胆管が閉塞して胆管炎を起こし、これに続発する肝膿瘍では、閉塞胆管のドレナージが第一選択となります。アメーバ性肝膿瘍では、ドレナージとともにエメチンなどの抗アメーバ薬を投与します。
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