鈴木敦詞 医師 (すずきあつし)

藤田保健衛生大学病院

愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1-98

  • 内分泌・代謝内科学
  • 教授

内分泌科・糖尿病 内科 代謝内科

専門

骨粗鬆症、生活習慣病

鈴木敦詞

日々進歩する骨粗鬆症の研究において、近年、糖尿病などの生活習慣病が骨粗鬆症と密接に関係していると考えられるようになった。鈴木敦詞医師は「骨粗鬆症は単なる加齢現象ではなく、内分泌環境の病的変化による代謝異常症」との考えに基づき、生活習慣病のエキスパートである内分泌・代謝内科医の立場から骨粗鬆症と向き合ってきた。骨折予防や骨折後のリハビリ、薬物療法等が、骨への影響に留まらず生活習慣病に伴う心血管病変の予防にも有効とし、様々なアプローチを続けている。

診療内容

鈴木敦詞医師は、内分泌代謝内科の医師として、骨粗鬆症の研究・治療に積極的に関わってきた。
今日では骨粗鬆症は単なる加齢現象ではなく、内分泌環境の病的変化による代謝異常症との考えが定着してきたためである。骨折後のリハビリテーション、薬物療法により骨折再発と生活機能改善がはかられるが、骨代謝是正が骨折のみならず他の生活習慣病に起因する心血管病変の予防にも有効との知見も集積されてきた。
骨粗鬆症の検査には、まず画像診断が行われる。明らかな臨床的骨折を経験している症例については画像診断をするまでもなく骨粗鬆症と診断されるが、脊椎椎体骨折の約6割は無痛性骨折であるため、正確な骨の状態の評価のためには、胸腰椎の単純X線写真の撮影は必須である。
画像検査での定量的な評価法としては、DXA法による骨密度測定がゴールデンスタンダードとなる。一般的には、骨密度が低い(若年成人平均値の70%未満)ことが骨折リスク上昇につながることが知られている。その一方、骨密度が高くとも「骨の質」が悪いために骨折をおこす方が少なくないこともわかってきた。特に糖尿病をはじめとした生活習慣病が、長年不十分な状態で管理された患者さんは、骨質が悪化して骨折をおこしやすい。そのため、骨密度だけではなく、病歴、合併症、生活歴なども勘案して総合的に骨折のリスクを評価する必要がある。将来の臨床的骨折リスクを評価するための、WHO評価ツールFRAXがWeb上で公開されている(http://www.shef.ac.uk/FRAX/tool.jsp?country=3)が、続発性骨粗鬆症のリスク評価が不十分であること、年代によりリスク評価に偏りがあることなど問題点も多く、さらなる改良を要すると考えられる。鈴木敦詞医師は、生活習慣病患者を診察しながら、中高年のトータルヘルスケアのために、骨粗鬆症リスクをより正確に評価するための研究と診療とに取り組んでいる。
骨粗鬆症の治療薬として、以前からカルシウム剤、活性型ビタミンD、ビタミンKが用いられてきたが、21世紀初頭より、さらに骨折予防効果の高いビスホスホネート薬や選択的エストロゲン受容体修飾薬(SERM)が使用可能となった。これらの薬剤は、骨からリン酸カルシウムが溶け出していく「骨吸収」を抑制する薬剤であるが、最近では積極的に骨形成を促進する副甲状腺ホルモンも使用可能となり、骨代謝をより正確に評価することが、適切な治療法の選択に寄与するようになった。骨代謝を間接的に評価する方法として血中・尿中の骨代謝マーカーの測定が有用であるが、鈴木敦詞医師は様々な骨代謝マーカーを組み合わせることでより一層正確に骨の状態を評価するようにしている。

医師プロフィール

1988年3月 名古屋大学医学部 卒業
1988年4月 名古屋第一赤十字病院勤務
1991年7月 静岡済生会総合病院内科勤務
1992年4月 名古屋大学大学院医学研究科
1996年3月 同 修了
1996年10月 スイス連邦ジュネーブ州立大学医学部内科学講座 骨疾患部門・世界保健機関骨粗しょう症共同研究センター (Jean-Philippe Bonjour教授)
1999年4月 名古屋大学医学部内科学第一講座客員研究者
2001年9月 藤田保健衛生大学医学部内科学内分泌代謝科講師
2005年4月 同 助教授
2015年4月 現職