医師の紹介
診療内容
そのバイパス手術も日々進化を続けており、天野医師が得意としているのが人工心肺を使わず、心臓を動かしたまま手術を行うoff-pump冠動脈バイパス術という方法である。動いている心臓に対して、直径2ミリ以下の血管をつなぎ合わせるというのは誰にでもできる手術ではないし、動脈硬化が進んでいるなど患者の状態によっては行えないこともあるが、それでも多くの利点があると天野医師は言う。その利点とは合併症が少ないこと、心臓への負担が少ないこと、全身への負担が少ないこと、そして回復が早いことである。人工心肺からの復帰なども必要ないため、手術時間も少なくて済む。同じバイパス手術であっても、体への負担が大幅に減るため、術後の回復期間も短くて済むのだ。
バイパスに使われる血管にも細心の注意が払われる。以前のバイパス術では足の静脈などが使われていたが、最近では胸の裏にある内胸動脈や胃の周りにある胃大網動脈などが使われる。こちらの方が静脈よりも丈夫で長持ちすることがわかったからだ。しかも天野医師の場合は、さらにこの血管についた脂肪などの余分なものをていねいに排除してからバイパス部に使用している。そうすることで血管に流れる血液を無駄なく心臓に送り込むことができるのだ。それは単に心臓に血流を取り戻すだけでなく、その後の生活の質を考えた天野医師の「思い」が込められた作業だと言える。また、術後の経過観察では、診療科の枠にとらわれず循環器内科や小児科など、各科と連携をとり、さらには他の診療期間ともつながりを持ちながら、患者の回復をサポートしていくのも同院の大きな特徴と言える。
同院の外来診療ではセカンドオピニオンも随時受け付けているので、自分がかかっている病院での治療に疑問や不安がある場合は、相談してみるのもひとつの方法である。
医師プロフィール
1983年 医師国家試験合格
1983年 関東逓信病院(現NTT東日本病院)臨床研修医
1985年 亀田総合病院心臓血管外科研修医
1989年 亀田総合病院心臓血管外科医長
1991年 新東京病院心臓血管外科科長
1994年 新東京病院心臓血管外科部長
2001年 昭和大学横浜市北部病院循環器センター長・教授
2002年 順天堂大学医学部心臓血管外科教授
2013年 順天堂大学医学部附属順天堂医院 副院長
2016年4月 順天堂大学医学部附属順天堂医院 院長
「狭心症・心筋梗塞・心不全」を専門とする医師
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磯部光章 医師 (いそべみつあき)
榊原記念病院
循環器内科 院長
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磯村正 医師 (いそむらただし)
大崎病院 東京ハートセンター
心臓血管外科 副院長
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落雅美 医師 (おちまさみ)
第一病院
心臓血管外科
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小宮達彦 医師 (こみやたつひこ)
倉敷中央病院
心臓病センター 心臓血管外科 副センター長 主任部長
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米田正始 医師 (こめだまさし)
仁泉会病院
心臓血管外科 部長
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坂田隆造 医師 (さかたりゅうぞう)
神戸市立医療センター中央市民病院
院長
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須磨久善 医師 (すまひさよし)
須磨スクエアクリニック
循環器内科・セカンドオピニオン
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高梨秀一郎 医師 (たかなししゅういちろう)
榊原記念病院
心臓血管外科 副院長 成人主任部長
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高山守正 医師 (たかやまもりまさ)
榊原記念病院
循環器内科 特任副院長 部長
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樋上哲哉 医師 (ひがみてつや)
神戸徳洲会病院
心臓血管外科 病院長 センター長
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福田恵一 医師 (ふくだけいいち)
慶應義塾大学病院
循環器内科 教授
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南和友 医師 (みなみかずとも)
大崎病院 東京ハートセンター
心臓血管外科 顧問
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百村伸一 医師 (ももむらしんいち)
自治医科大学附属 さいたま医療センター
循環器内科 センター長 教授
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横井宏佳 医師 (よこいひろよし)
福岡山王病院
循環器内科 循環器センター長
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渡邊剛 医師 (わたなべ ごう)
ニューハート・ワタナベ国際病院
心臓外科 総長