種子骨障害〔しゅしこつしょうがい〕 家庭の医学

 足の親指(母趾)の付け根の足の裏側(足底側)には、腱のすべりをなめらかにするために種子骨と呼ばれる小さな骨が2個あります。この骨になにかの異常が起こったために、母趾の付け根の足底側に痛みが生じたものを種子骨障害と呼びます。
 この障害はけが、マラソンなどのスポーツ活動によって起こることが多いのですが、なかには原因不明の種子骨内部の細胞の障害(壊死〈えし〉)によるものもあります。
 診断には専門の医師による診察が必要です。症状の強さと発病の原因によって、足底板(オーダーメイドの靴の中敷き)などの装具療法から手術までさまざまな治療がおこなわれます。

(執筆・監修:東京大学大学院総合文化研究科 教授〔広域科学専攻生命環境科学系〕 福井 尚志)
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