吉川史隆 医師 (きっかわふみたか)

名古屋大学医学部附属病院

愛知県名古屋市昭和区鶴舞町65

  • 産婦人科
  • 教授、科長

婦人科 がん 産婦人科

専門

婦人科がん

吉川史隆

吉川史隆医師は子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんなどの婦人科がん治療の豊富な実績を持つ。手術療法・化学療法・ホルモン療法・放射線療法を病気の種類や進行期に応じて適切に組み合わせ、良好な治療成績をあげている。可能な場合には低侵襲手術を積極的に行い、妊娠を望む場合には妊孕性の温存を目指した治療を行う。難治性卵巣がんの新しい治療法として、ペプチドワクチン療法を実施。研究面でも高い評価を得ており、「日本婦人科腫瘍学会専門医制度指定修練施設」として、若い専門医の養成にも熱心に取り組んでいる。

診療内容

中部地区の基幹病院として、腫瘍、ハイリスク妊娠、生殖医療、内視鏡下手術、更年期の各専門外来を設置し、難易度が高い症例を中心に最先端の診療を行っている同科。特に婦人科がんでは、吉川医師のリーダーシップのもと全国屈指の治療実績を実現しており、研究面でも高い評価を得ている。また「日本婦人科腫瘍学会専門医制度指定修練施設」として、若い専門医の養成にも熱心に取り組んでいる。
子宮頸がんの治療には、広汎性子宮全摘出術を行う。吉川医師は根治性を保ちながらも神経を温存することを心がけ、可能な限り低侵襲手術を行っている。進行子宮頸がんやサイズの大きながんで手術によって病巣を完全に切除できない場合、また、手術時の出血や術後の合併症が心配される場合は、まずは化学放射線療法を行い、腫瘍の縮小後に広汎性子宮全摘出術を行うことで、完全な病巣の摘出を目指す。初期子宮頸部浸潤がんで、妊娠を強く望む場合には、腹式広汎性子宮頚部摘出術を行う。
近年急減に増加している子宮体がんに対しては、単純子宮全摘術・両側卵巣、卵管切除術・骨盤~傍大動脈リンパ節廓清術などを行う。初期の症例ではより低侵襲の手術も積極的に行っている。術後に追加治療が必要な場合は、最近になり子宮体がんにも使用が認められた抗がん剤パクリタキセルを併用した化学療法を行う。高分化類内膜がんや子宮内膜異型増殖症で強い妊娠の希望がある場合は、子宮内膜全面掻爬を行った後に黄体ホルモンを用いた治療を行う。
卵巣がんの治療法も手術療法が基本で、病気の進行状況に応じて抗がん剤による化学療法を実施する。再発症例に対しても積極的に手術や化学療法を施行して根治を目指している。また、悪性卵巣腫瘍であっても、初期の症例では妊孕性温存手術を実施しており、治療後に妊娠・分娩する患者も多い。
卵巣がんの中でも、卵巣明細胞腺がんは抗がん剤が効きにくく、予後不良だ。また、再発卵巣がんに対しては、抗がん剤治療では完全治癒が難しいという現状もある。この問題を克服するため、同科では2010年6月から卵巣明細胞腺がんに対するペプチドワクチン療法の臨床試験を行っている。これは効率よくがん細胞だけを攻撃する免疫療法で、副作用の少ない新しい治療法として期待されている。

医師プロフィール

1981年 名古屋大学医学部 卒業
1986年 名古屋大学大学院医学系研究科 満了
1988年~1990年 米国国立衛生研究所 (NIH)  Visiting Fellow 採用
1990年 名古屋大学医学部付属病院 助手採用
1991年 名古屋大学医学部付属病院 講師昇任
1999年 名古屋大学医学部付属病院 助教授昇任
2002年 名古屋大学大学院 健康社会医学専攻(産婦人科学) 助教授配置換
2004年 名古屋大学大学院 健康社会医学専攻(産婦人科学) 教授昇任